多彩な表現法 池田町で坂井真智子布絵展

池田町池田の「カフェ風のいろ」は6月4日まで、新潟市の布絵作家、坂井真智子さん(60)の作品展「季節を巡る」を開いている。小さな布を縫い合わせたり、別布をまつり縫いしステッチを入れたり、部分的にパステルで着色したりと、多彩な表現方法を取り入れた28点が並ぶ。
坂井さんが「今回、一番見てほしい作品」と話すのは、縦長の「星降る夜」。藍色系の小切れを縫い合わせているうちに、かすりの白い模様を「まるで星空」と感じ、下部に麻布で白い山を配し、途中を徐々に暗くしていく構図を思い付いた。手前に、漁師網から作られたごつごつした糸を縫い付けて表した木を配置。布の味を感じてもらおうと、ガラスの額には入れていない。
「作品によって技法を考えながら仕上げる」と言う坂井さん。最近は薄い接着芯も布の一つとして使う。作品「菜の花の丘」では、花の部分を先に着色し、細かく切って貼った。楽しみながら色合わせをした「残照」もある。
「コブシ」「晩秋柿の木」など1辺が3センチ前後の小作品も並ぶ。
午前10時~午後5時。水~金曜定休。風のいろ℡0261・85・0005