【亜矢子先生に聞いてみよう!】#2 宿題がないと勉強しない…

Q 中学では宿題が出ず、自分で家庭学習に取り組むようになりましたが、家では何もしないので課題を出してほしいです。どうしたらいいでしょう。(中2男子の母)

「何もしない」理由に合わせ対応を

A なぜ宿題が変わったのでしょうか?前回、作業的宿題の問題をお伝えしましたが、実は2016年度の県教委の報告書にも「中学校の家庭学習が作業的な内容が多く、授業と結び付けた内容になっていない」とあり、改善の努力をする学校が増えています。生徒の数だけ理解度に違いがあり、同じ宿題でいいはずがない。自分で考える家庭学習は、授業から自分の課題を見つけ、持ち帰って自分のペースで解決するチャンスなのです。
さて「何もしない」理由は何でしょうか?「何をやっていいか分からない」という答えなら、今まで「考える学習」をした経験がほぼないので無理もありません。そこで親の出番です。今日の授業でやったことや新しく分かったこと、興味を持ったこと、理解不十分と感じることなどを具体的に説明してもらい、まずは「そうなんだ」と共感してください。「復習+理解」を深めます。
毎日繰り返すうちに子どもは自分の課題を意識して授業を受けるようになります。理由がやりたくない(他にやりたいことがある)場合や、部活などで疲れきってできないという場合は心身共に休ませてください。教科でなくても「学び」と感じればむしろ応援しましょう。親の意識改革です。それでも困ったら先生に「宿題を出してください」ではなく、「うちの子にはどんな家庭学習がお勧めですか」と聞いてみてください。プロなので分析して適切なアドバイスをくれるはずです。
宿題は「家庭学習」だと親が覚悟し、わが子のために本気で向き合いませんか?課題を見つけて解決しようとする力が付くと、後々とても楽になります。(小島亜矢子さくら*みらい塾代表)