仲間と力合わせ戦う面白さ
オンラインゲームの楽しみは、会ったことがない人も含めて一緒にプレーしたり、対戦したりすることという。橋倉空輝さん(20、松本市女鳥羽3)は、メンバーを募って仮想空間で戦うeスポーツチームの代表。「仲間とコミュニケーションを取りながら、上を目指すのが面白い」と、その魅力を語る。
多数の人が同時にプレーする、世界的に人気のオンラインゲーム「APEX LEGENDS」。プレーヤーはそれぞれ「レジェンド」と呼ばれるキャラクターを選び、3人1組(トリオ)で生き残りを懸けて戦う。1人で参加し、その場でトリオを組むこともできるが、同じチームの仲間が組んで戦う方が、個性が分かっていたり連携が取りやすかったりするなど、大きなメリットがあるという。
橋倉さんが代表を務めるチーム「LUNATIC e-sports」のメンバーは現在、高校生~30代の13人。ツイッターなどのSNS(交流サイト)で募集し、「入りたい」と手が挙がれば、プロフィルや志望動機、プレーする機材などを尋ねる“面接”を経て、チーム入りの可否を決める。
「『LUNATIC―』の特徴は、プレーヤーとして戦う競技部門だけでなく、育成部門があること」と、チーム運営に力を入れる橋倉さん。プレーの経験を積んだ人がコーチになり、技術と精神の両面で後から入ってきた人を指導する。運動のチームと同じだ。
メンバーがトリオで戦う際は司令塔、敵にダメージを与える役、サポート役と役割分担し、チームワークを大切にしている。
注文家具の製作・販売会社に勤める橋倉さんが、ゲームをプレーするのはおおむね午後9時~午前0時。「生活のリズムを崩さないよう心がけている」という。ゲームに使うパソコンは、パーツを一つずつ選んで自身で組み立て、費用は「合計50万円くらいかな」。
チームは今、「APEX―」の世界大会出場を目指し、その予選を戦っている最中だ。橋倉さんは「勝った時の爽快感は最高。ゲームで結果を残し、ストリーマー(ゲームのプレー動画や解説動画を配信する人)としても極めたい」と力を込める。