常に先を考えて動く 松本山雅FC副務 平林和昌さん

平林和昌さん(26、松本市)は、サッカーJ3松本山雅FCの、トップチームの「副務」になって5季目になる。「チームによいトレーニングをしてもらうには」と考え、ピッチやクラブハウスで動き回る毎日だ。

多様な仕事 腕の見せどころ

一般的にマネジャーと呼ばれる主務や副務が、山雅には計4人いる。平林さんは3人の副務の最年長で、主に用具を担当する。
練習中は三角コーンなどを運んだり、選手が飲む飲料を用意したり。ゲーム形式の練習では、副審役を務めることもある。
ピッチの中を歩きながら、あちこち見ている。「次の練習メニューのために、ボールはどこにあればいいかとか、常に先取りして考えている」
元は選手だった。出身は松川村で、保育園でボールを蹴り始めた。松本大生の時、けがで2年間プレーできず、マネジャーの兼務を勧められた。気が進まなかったが、「やってみて、役割の大事さに気づいた」と言う。
山雅に入ったのは、2019年シーズン。初日からどんどん仕事を振られた。「プロの世界は1年目とか関係ない。『できないなら、できるようにする』という感じで、びっくりした」。怒られながら、先輩のやり方を懸命に覚えた。
仕事はピッチ上だけではない。例えば、ある練習日。開始の3時間ほど前にクラブハウスの鍵を開け、風呂の湯をためる、前日洗濯した練習着をたたむ、道具をピッチに運び出す。練習後は片付け。洗濯をし、トイレや風呂を掃除する。合間にスパイク磨きなど、試合に向けた準備も。
「選手や指導者のような特別な技術、知識は要らないが、いかに高いレベルでできるかが腕の見せどころ。『よく気がついてくれた』と感謝されるのが、力の源」
サッカーに関わる仕事に、やりがいを感じている。「早く一人前の仕事ができるようになり、『平林じゃないとだめだ』と言われるようになりたい」