【ガンズリポート】 「CO2ゼロ試合」目指す

環境月間の今月、松本山雅FCは17日のサンプロアルウィンでのカマタマーレ讃岐戦を「ゼロカーボンチャレンジマッチ」と銘打って開催する。ファン・サポーターと二酸化炭素(CO2)のさまざまな排出削減策に取り組んだ集大成として、この試合で排出されるCO2を、計算上差し引きゼロにすることを目指す。
クラブは昨年9~10月、「good with YAMAGA(グッド・ウィズ山雅)」と題し、ファン・サポーターに環境保全への主体的な取り組みを呼びかけた。
マイボトルを持って観戦する、エコバッグを持ち歩く…。そんな取り組みの実践具合を把握するため、試合日のサンアルにブースを設け、ファン・サポーターに教えてもらった。
それぞれの取り組みで、CO2をどのくらい削減できるかは、目安となる数値がある。クラブは、把握した実践数から削減量を計算してきた。
17日はこの試合に限り、生坂村から安曇野市を経てサンアルと結ぶシャトルバスが運行される。ルートは、アイデアを寄せたサポーターと検討した。いつも自家用車で来る人にバスを使ってもらい、全体としてCO2排出量を減らそうという発想だ。15日までの予約制で乗車を募った。

目標6.5トンの成否は当日発表

サンアルでの1試合で排出されるCO2は、電気使用などで平均6.5トンほどとされる。昨オフから17日までのファン・サポーターの取り組みにより、この量まで削減量を積み上げ、讃岐戦は“排出量ゼロ”で開催したとみなそう─というのが「ゼロカーボンチャレンジ」だ。当日の試合前に、チャレンジの成否が発表される。
この日は、CO2削減に貢献したファン・サポーターの表彰や、水利用を巡るトークショー、田中隼磨エグゼクティブアドバイザーが現役時代から取り組む、環境活動を語るイベントも開かれる。
「good with YAMAGA」の取り組みの輪が広がり、山雅に関心がなかった人が、サンアルに観戦に来たこともあったという。担当した事業推進部の渡邉はるかさんは「クラブ主導ではなく、ファン・サポーターがやりたいことをやった方が、長続きすると思って始めた。皆さんが環境を考え続けるきっかけになれば」と話す。