完全予約制のプライベートサウナ「癒し処桔梗」が1月、松本市庄内1にオープンした。大正時代の古民家をリノベーション。2室あり、2階は宿泊施設になっている。運営する優彩(松本市鎌田1)取締役の益田貢隆さん(51)が、空き家の活用法を探る中でサウナを思い付いたという。
サウナ2室は各定員4人、90分制。それぞれバレルサウナ(樽(たる)型のサウナ小屋)と井戸水を使った水風呂、脱衣所やシャワールームがある完全なプライベート空間だ。
7千円の部屋と、8畳ほどのガーデンルーム付きで1万円の部屋がある。ウエルカムドリンクがあり、タオルの貸し出し無料。ビールや食事などの飲食メニューもある。
一方、2階の宿泊施設は古い梁(はり)を残し、光にこだわって設計した。リビングスペースを挟んで2部屋あり、1泊3万円。
益田さんは、全国古民家再生協会県連合会の会長も務める。空き家の活用法を探っていた頃の昨年3月、松本市が観光庁から「地方における高付加価値なインバウンド(ラグジュアリーツーリズム)」のモデル地域に選ばれた。これを機に、空き家を豪華な民泊施設とサウナとして再生することにした。
場所は松本城まで真っすぐ続く道沿いにあり、古い民家や商店だった建物も多く残る。益田さんは「古い家を壊す前に桔梗を見てもらって、古民家や空き家の新たな活用法を提案したい。環境を整え未来の子どもへ残したい」と話す。
サウナは午前10時~午前1時。木曜定休。詳細はウェブサイト。