オリジナル書体制作「松本文字塾」2期生作品展

受講生一人一人がオリジナルの書体作りに取り組む「松本文字塾」第2期生の作品展が6月9日まで、松本市大手1のマツモトアートセンターで開かれている。国内外の16人が、昨年度1年間かけて作り上げた明朝体の平仮名と片仮名などを発表している。
受講生は、文字塾の主宰者で書体設計士の鳥海(とりのうみ)修さん(69、安曇野市穂高有明)の指導を受け、関西弁のイントネーションが感じられる書体、宮沢賢治「よだかの星」を読むための書体、大好きな画家の絵の雰囲気をイメージした書体ーなど、自身のコンセプトに沿ってデザインした。
制作した仮名全文字と、それらを使った文章を各人がパネルで紹介。制作過程を記したファイルも読める。
グラフィックデザイナーの落合あや子さん(東京)は、江戸時代の謡本(うたいぼん)に記された文字をベースに制作し、「仮名の美しさ、豊かさを感じてもらえたら」。
2期生は全員県外在住者で、うち3人は海外。松本で1年間暮らし、日本語を学びながら通った台湾の女性もいた。鳥海さんは「仮名のデザインが変わると、文章の印象が変わる。とても面白いので、ぜひ地元の人も参加を」と呼びかける。
展示は午後1時半~6時半(8日は午前11時半~午後5時半、9日は午後1時半~4時半)。入場無料。9日午前11時から、同市大手3のギャラリーノイエで鳥海さんのトークイベントがある。参加費千円。定員30人。申し込みはウェブサイト(松本文字塾第二期文字塾展)から。