
戦術機能し同点ゴール
前半13分に先制を許した松本山雅FCは、後半開始から新加入のFW林誠道(まさみち)を投入し、2トップにして流れを引き寄せると、後半33分に林が同点ゴールを挙げた。新戦力が絡んだ戦術が機能し、引き分けに持ち込んだ。
距離感に好感触 新加入の林も手応え
最後はFW田中想来のシュートだった。フリーの状態ながら枠を大きく外した20歳は、そのまま突っ伏して動けなかった。
試合後は「僕のせいで勝てなかった。仕組みがあっても自分のところでミスしたら、サッカーにならない」と自分を責めた。
逆に言えば、それだけチャンスはあった。後半から前線に林が加わり、「仕組み」が変わった。田中は前半のシュート1本から後半は3本に。林も同じく3本を放った。
そろってポイントに挙げたのが距離感だ。林はボランチの山本康裕、安永玲央も含め「しっかりコミュニケーションを取れた」と言い、田中も「間違いなくいい関係をつくれた。得点シーンも、いい距離感でいたからこそ」と振り返った。
2人の連係だけではない。180センチの林が入り、守備陣から長いボールが増えた。「やることがはっきりした」とMF村越凱光。チーム全体に推進力が生まれた。林も「自分が起点になれれば、もっと攻撃に厚みが出る」と手応えを得た。
裏を返せば、前半は戦い方がはっきりしなかった。この試合はMF菊井悠介を欠き、大黒柱がいない場合のオプションを探っていたようなところもある。後半に一つのよりどころを見いだしたとすれば、シーズン終盤に向けて意味ある90分だった。