【醸す人々】#29 ベリービーズワイナリー ワイナリー長・川島和叔さん

未経験の世界にやりがい

塩尻市宗賀のベリービーズワイナリー。2018年の同ワイナリーの立ち上げメンバーの一人で、現在、ワイナリー長の川島和叔(かずよし)さん(52)。同市がワイナリー開業支援のために14年に開講した「塩尻ワイン大学」の1期生だ。農業もワイン造りも未経験でこの道に進み、「誰でも気軽に飲めるワイン」を目指して経験を積んでいる。
商品は自社畑を含む塩尻産と、安曇野産のブドウを使った3種類のラインアップ。塩尻特産の品種・ナイアガラは早摘みして低温醸造し、特有の強い香りを抑えた飲みやすい味わいに仕上げる。
ワイン初心者でも抜栓しやすいように多くをスクリューキャップに。また、ラベルに目を引くイラストを施し「ジャケ買い」を楽しめる商品もある。
駒ケ根市出身。高校卒業後、アパレルなどの販売を経て、家業を手伝った。42歳の時、塩尻市内で働く妻から、同大開講の話を聞き、生産から販売まで携わる「6次産業」に魅力を感じた。一方、酒類に興味はなく、農業も未経験。それまで自分が経験した分野とは全く違う世界に飛び込むことに悩んだ末、募集締め切りの1分前に決意した。
入学後、専門用語が理解できずに苦労。しかし実際にブドウ栽培を始めると面白くなった。「同じように作業しても同じものはできない。常に疑問があって終わりが見えないのがやりがい」だ。
趣味は車。愛好家仲間にはワイン上級者もおり、知識を教わることも。「最初に知識がなくても、楽しければ世界は広がりカスタムもできる。車と似ているかも」。初心者だったからこそ身になった経験を元に、自信を持って薦められるワインを造る。

【沿革】
べりーびーずわいなりー 2018年創業。20年、飲食店チェーンなどの王滝(本社・松本市笹賀)の子会社に。産地別の県産リンゴを使用したシードルも醸造。年間製造数は、ワイン(750ミリリットル)が約7500本、シードル(330ミリリットル)が約1万3000本。

【川島さんおすすめこの1本】
ルヴァンデュボヌール ナイアガラ2024(750ミリリットル1650円)

【相性のいい料理】
野菜のテリーヌ、野沢菜漬け

【連絡先】
ベリービーズワイナリー TEL0263・87・0570