
60年ほど前から県内の雪形の写真を撮り続け、本紙の前身「松本平タウン情報」で「探訪雪形絵巻」を連載した写真記者の丸山祥司さん(80)が9月27日、松本市あがたの森文化会館で開かれた市民文化講座「サロンあがたの森」で話題提供した。丸山さんは撮影した雪形を投影し、特徴やストーリー、撮影秘話などを熱く語り、約80人が聞いた。
北アルプス五竜岳の「武田菱」、鹿島槍ケ岳の「鶴と獅子」といった有名な雪形をはじめ、日がたつと見立てる形が徐々に変わる例も幾つか紹介。爺ケ岳の北峰と南峰のあん部下に現れる「種まき爺さん」は、大町市の若一王子神社の例大祭(7月下旬)が近づくと「つま先立ちになって踊りの練習を始める」などと解説した。
観察や撮影だけでなく現地踏査も行い、2013年に実測した蝶ケ岳のチョウの雪形は、羽を広げた横方向の長さが257メートルだったと紹介。ウメやサクラ、モモ、レンゲツツジなどの花を手前に雪形をとらえた、季節感あふれる構図の工夫なども話した。
「松本平は雪形の宝庫。信州の春、大自然からの贈り物、財産をぜひ楽しんでみてほしい」と結んだ丸山さん。今も雪形の撮影を続け、月明かりに浮かび上がる姿や、星空との共演にシャッターを切っているという。