多彩な視点から学ぶ 松本深志高校卒業生の特別講義「尚学塾」

松本市の松本深志高校で10月24日、卒業生による特別講義「尚学塾」が開かれた。1994年度の卒業生13人が講師を務め、2年生約320人が、それぞれ興味のある講座を受講した。
国際政治学者、産業用ロボット開発者、企業の資産運用責任者、飲食店経営者、水族館のイルカトレーナーなど多彩な講師陣が、生徒の知的好奇心を刺激した。
文化人類学者の磯野真穂さん(東京)は、同校応援団管理委員会(応管)の存在意義を文化人類学の視点から論じた。
磯野さんは「応管は深志において『非日常』をつかさどる存在だ。応管のやっていることには、実はすべて意味がある」と、その行動や活動を解説。「役に立つことだけを追求し、非日常の時間を排除していくと、深志という共同体はまとまりにくくなる。人間にとって重要なことは仲間と一緒にいること。応管を存続させている意味は大きい」と強調した。
講義の後も、生徒たちは30分以上にわたり磯野さんを囲んで自分の思いや質問をぶつけたり、生徒同士で語り合ったり。第74代応援団長を務める橋本璃子さん(17)は「今まで言葉にできなかったことや頭の中で漠然としていたことを言葉にしてもらえた。今後の活動の支えになる」と目を輝かせた。
尚学塾は同校、同窓会、PTAでつくる運営委員会が毎年開いている。