鈴木鎮一さん直筆原稿展示 著書「愛に生きる」100刷など記念 松本の記念館11月30日まで 

松本市の才能教育研究会(深志3)は11月30日まで、同会創始者の鈴木鎮一さん(1898~1998年)が書いた「愛に生きる」(講談社現代新書)の直筆原稿を鈴木鎮一記念館(旭2)で特別展示している。1966(昭和41)年初版の同著が今年4月に100刷になったことと、来年は同会が創立80周年を迎えるのを機に企画した。
鈴木さんのポートレートと共に直筆原稿5点、世界各地で読まれている翻訳本12点などを展示している。
直筆原稿には、本書にはない文章や自身で添削した痕跡があり、執筆中に心に湧いていた感情が想像できる。また、原稿に登場するセキセイインコがしゃべる声や、交流のあった著名なチェリスト、パブロ・カザルスの肉声を聞けるQRコードも添えられている。
同著はこれまでに41万1500部が発行された。教え子に起きた具体的な事実、子どもを取り巻く大人たちの振る舞い、自身の歩みなどが丁寧につづられている。どの子も育て方で良い能力が育つと信じ、人の幸せを思って音楽教育を実践した鈴木さんの「愛の記録」ともいわれる本だ。
鈴木さんの誕生日の10月17日に展示を始め、幅広い年齢層の人々が訪れている。中には厚みが2倍になるほど付箋をして繰り返し読み、闘病の支えにしたという人や、無作為にページを開いては読み取った教えを日々実践している人、海外からのファンもいたという。
副館長の中澤由季子さんは、「松本で温かい教育活動をした鈴木先生のことを多くの人に知ってもらいたい」と話している。
午前9時~午後5時(入館は4時半まで)。入場無料。月曜休館(24日は開館、25日は休館)。℡0263・34・6645