松川村観光応援隊の3人活動開始から半年 SNSなどで情報発信活発に

得意分野や独自の視点生かして

松川村観光協会が今年初めて募集したボランティア「松川村観光応援隊」が活動を始めて半年が過ぎた。隊員は、同村に暮らす石腰貞夫さん(65)、長村幸治さん(65)、柳田麻友子さん(42)の3人で、いずれもUターンとIターン者。同協会主催のイベントやツアーの運営サポートの他、各人の得意分野や独自の視点を生かしてSNSなどでの情報発信で地元を応援している。
応援隊は、新しい切り口や幅広い視点で村の魅力を発信し、観光の活性化につなげる狙いで、同協会が一般から公募した。
石腰さんは同村出身。進学、就職で長く村を離れていたが、退職を機に今年1月に帰郷した。県内をはじめ、北陸や近畿地方の一部の府県の全市町村を巡るほどの旅好きだ。
各地の風物を楽しんだこれまでの旅の経験と、そこから得た強みを故郷の観光活性に還元しようと応援隊に応募。「松川村の穴場も、周辺の魅力と併せて案内できたら」と石腰さん。
若い世代やインバウンドにも響くような、AI(人工知能)を活用した画像や短時間動画「リール動画」を効果的に用いて、村の見どころを個人のインスタグラムなどで発信。日常から離れ、心身を癒やす新しい旅のスタイル「リトリート」を提案する。


長村さんは2023年に千葉県から移住。村に来て初めて出会った村民が、観光協会のスタッフだったという。
長村さんは「会う人皆がいい人ばかりで驚いた。適度に便利な環境で松川での生活はとても快適」と満足そうに話す一方、「安曇野一帯の中でも松川村の知名度は低い」と感じている。
退職後、コミュニティーが狭まることを見据えてSNSを始め、動画発信の準備を進めてきた。移住後は村の住み心地、グルメ、イベントなどを紹介する動画を作成し、ユーチューブで発信。積極的に各所へ取材に出向き、移住者の視点で村の魅力を切り取っている。

柳田さんは京都府出身で、英国の大学で学んだ経験もある。東京で働き、コロナ禍前に安曇野市に移住。松川はドライブコースで、「風景がきれい」。今年5月から村で暮らし始めた。
英語教育や地域振興コンサルタントなどを手がける会社を起業。村の美しい景色や水田を維持する必要性を感じていて、地域振興のために現状を知り、人とのつながりを願って応援隊に応募した。
協会主催の「新そば祭り」などのイベントの詳細情報を載せるリンクサイトの制作などに取り組んでいる。

こうした3人の活動に対し同協会は、「手薄だったインターネットやSNSでの周知、発信をしっかりと補ってもらい、ありがたい」と感謝する。
駆け出したばかりの応援隊。冬季の観光振興や新たな観光資源の開拓、他機関との連携強化などを課題としながら、「超ポジティブに活動する3人が偶然にも集まった。楽しんでやれる人は強い」と柳田さんは力を込める。
松川村への愛にあふれ、個性的で前向きなそれぞれの活動や思いは、観光だけでなく地域全体の盛り上げを予感させる。