
松本市の中村里奈さん(27)は、フリーのピラティスインストラクターとして活動し3年目。中学生の頃から20代前半まで心の健康を損ない、外出や社会と関わるのが難しかったが、数年前にピラティスと出合い、思考や行動が前向きに。好きなことに打ち込み、教え、共有できる毎日は笑顔に満ちている。
運動嫌いの過去も強みに
学校でのつらい出来事から自宅に引きこもりがちになり、「苦しいこと以外の記憶がない」と振り返る青春時代。「このままではいけない」と20歳手前で接客業のアルバイトを始め、人と話す楽しさを取り戻して心は復調したが、体力が続かなかった。心と体のアンバランスに悩んで通ったトレーニングジムでピラティスを知った。
運動は苦手で嫌いだったが、「自重だけで体の内側を鍛え、黙々と集中してやるのが自分に合っていた」。心身が次第に整い、もっと知り深めたいと東京まで足を運んでインストラクターの資格を取得。現在はパーソナルトレーニングジム「リボディ」(同市白板1)でレッスンを担当する。
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ピラティスは、負傷した兵士のリハビリ目的に考案されたエクササイズだ。動き方や体の使い方のポイントは、マニュアル通りでなく擬音や例えを交えて伝わりやすい表現に心を砕く。教える生徒が体の変化に気づき、「日常生活で改善すべき点を意識するようなった」と言ってくれるのが喜びだ。運動嫌いだったことが、生徒の入門や継続のハードルを下げているのも自身の強みと捉える。
生きる活力をもらい、人生を変わり過ぎるほど変えてくれたというピラティスは「衣食住と同じ比重を占める、生活の中の大切な居場所」と中村さん。「自分を大事にできて、ようやく人を大切にできると思う」。自分の姿が、知らないうちに誰かに前を向かせるきっかけになればと願う。
レッスンの問い合わせはリボディ(TEL080・3517・7737)へ。