
塩尻市の旧JA塩尻市ワイナリー(広丘郷原)の施設を利用し、塩尻ワイン大学の卒業生ら3人が今秋醸造を始めたワイナリー「CAVE(カーヴ)桔梗」が、初めて仕込んだワインとジュースの販売を始めた。塩尻を代表する歴史ある品種ながら、生産量が減少するコンコードとナイアガラの〝復興〟も目指す。製法はJA時代を継承し、「懐かしい味」と喜ばれている。
ワイン「桔梗の里」はろ渦を強めにせず、手間暇かけてブドウの成分を生かしたフルーティーなやや甘口。ジュースはブドウの自重で搾られた「フリーラン果汁」で、甘すぎない味わいに仕上がったという。
運営会社の「SHIOJIRI BASE」は2023年8月に設立。社長の小川真さん(51、大門)と取締役の橋本美範さん(52、宗賀)は、市が運営する塩尻ワイン大学の2期生として学んだ仲。小川さんは大阪から、橋本さんと夫で会長を務める毅一郎さん(54)夫妻は東京からの移住者で、それぞれ広丘堅石と片丘でワイン用ブドウを栽培している。
両者とも昨年まで別のワイナリーで委託醸造したが、10年前に脱サラし塩尻で就農した小川さんのつながりで、21年に閉鎖した旧JAの醸造施設(約千平方㍍)を借りられることに。
その半分を改修し、元JAの醸造担当者をアドバイザーに迎え、市内の農家4軒が栽培したコンコード2㌧をワインとジュースにした。小川さんは「塩尻で、この施設でワインを造る意義として、地域の品種を守り味を受け継いでいくことも重要と考えた」と話す。
試飲した関係者や農家にも好評といい、「ここまでの道のりが大変だった分、喜びも大きい」と小川さん。橋本さんは「地元のワインを飲んだことがない人にも飲みやすい味。ぜひ飲んでみて」。
ワインは720㍉㍑1540円、一升瓶2420円。ジュースは一升瓶2400円で、720㍉㍑以下の容量も順次発売予定。JA直売所「新鮮市場ききょう」(広丘郷原)、リカーハウスながはら(広丘高出)、hanare(大門八番町)で取り扱う。問い合わせは小川さんにメール(sheva.ogawa@gmail.com)で。