合同チーム名決定で地域移行へ一体感―松島、梓川、波田、安曇の中学野球部

松本市の西エリアにある松島、梓川、波田、安曇小中の4中学校による合同の軟式野球チーの名前が「WEST BBC(ウエスト・ベースボール・クラブ)」に決まった。ばらばらだったユニホームも統一、一体感を持って野球に取り組んでいく。
公立中学校の部活動を地域へ移す「部活動の地域展開」が全国的に進む中、同市では2025年度中に休日の地域移行を完了させ、26年度には平日も含めた完全移行を計画している。27年度からは学校部活動が廃止される見通しだ。
4校合同チームは「改革推進期間」の23年に結成された。チーム名が決まり、市が進める地域クラブ制度「まつもと子どもチャレンジクラブ(通称・まつチャレ)」への届け出準備が整った。野球を楽しむ受け皿になる。

野球の楽しさ味わえる場所に

松本市西部の中学校4校(松島、梓川、波田、安曇小中)の軟式野球チーム、「WEST BBC」。練習日だった昨年12月の土曜日、同市梓川倭の梓水苑グラウンドには、1、2年生の男女18人が集まり、新しいユニホームを身にまとって、明るい声を響かせていた。基礎トレーニングの後は、最近のヒット曲を流しながらのノック。楽しさを取り入れたメニューに活気があふれた。
「週1回の合同練習だけでは互いの距離が縮まりにくい。練習以外の時間でも声をかけ合い、仲間としての絆を深めてほしい」。松島中教員の宮澤林太郎監督(33)は、学校の枠を超えて集まる生徒同士の関係づくりにも気を配る。練習後にはミーティングを行い、その日良かった点、課題などを確認した。

少子化の影響で、各校単独ではチームの維持が難しくなり、生徒が希望種目を選びにくい現状がある。教員の働き方改革推進も必要だ。
この状況を受け、4校の軟式野球クラブは2023年、「楽しみながら野球を続けたい子どもたちを集めよう」と、教員と保護者が協力して誕生した。メンバーの半数以上が中学入学後に野球を始めた初心者だ。平日は各校で基礎体力づくり。休日の合同練習は、各校の部活顧問が交代で指導に当たる。
現在は市内全域から、女子を含む初心者や、小学生の体験参加も受け入れ、活動の輪を広げている。保護者会長の下田愛香さん(島内)は、「雰囲気がとてもいい。西エリアに限らず、野球に興味のある子は体験に来てほしい」と呼びかける。
クラブ運営には、講師への謝礼や保険料、ヘルメットなどの備品費が必要となるため、企業からの協賛金を募っている。スポンサーには社名入りユニホーム広告や奉仕活動で応える体制を整える。地域に支えられながら「子どもたちの場所」を守る形を目指す。
WEST BBCは今月中に「まつチャレ」登録団体となる見通しだ。市の構想では、競技志向・ハイレベル層のスクール・民間クラブに対し、「まつチャレ」はレク志向・エンジョイ層が中心。県中学校体育連盟(中体連)の公式戦に出場することもできる。登録団体は市ホームページで公開され、就学援助世帯への参加費補助や、公認スポーツ指導者資格取得の補助制度も利用可能だ。
宮澤監督は「野球の楽しさに触れてほしい。『応援したい』と思われるチームの礎を築きたい」と話す。野球の楽しさを存分に味わうことを目指すWEST BBCは、生徒たちに新たな選択肢を提供するクラブとして歩みを進める。
協賛金の問い合わせはメール(westbbc18@yahoo.co.jp)へ。体験や入団の問合せはインスタグラムのダイレクトメールから。