栄養士の挑戦を応援する「ひかりクエスト」 メンバーに松本市の沖本さん

育児や介護との両立、収入の伸び悩み、復職への不安…。多くの栄養士が似た課題に直面し、さまざまな「モヤモヤ」を抱えている。その不安を拭い、背中を後押しするコミュニティー「ひかりクエスト」が昨年11月に発足。松本市高宮北の管理栄養士、沖本玲子さん(54)が、運営スタッフの主要メンバーとして活躍している。
ひかりクエストは、挑戦する一歩が踏み出せないなど、悩みを抱える栄養士が、勇気をもらったり多様な選択肢に気づいたりする場を目指して生まれた。
ネットを中心に活動し、全国から80人以上が参加。施設勤務者、フリーランス、休職中、栄養士資格を持つが働いた経験はない―などさまざまな人がいる。
沖本さんは「パワーチャージできる場なのでぜひ仲間に加わって」と
呼びかける。

「今の力で大丈夫」と伝えたい

ひかりクエストの代表を務めるのは、4人の子どもを育てながらフリーランスの栄養士として働き、株式会社「Hikari Table(ヒカリテーブル)」を今年立ち上げた小野くみさん(45、静岡県富士市)。ひかりクエストの運営は同社が担い、フリーランス歴17年の経験豊富な沖本玲子さんが〝右腕〟として企画立案などに奔走する。
これまで、オンラインでの交流会やセミナーの他、「手抜きご飯選手権」などを企画してきた。
沖本さんは公認スポーツ栄養士として、地元の新体操クラブ「WingまつもとRG」の選手の食事指導をしたり、市主催のスポーツ栄養講座で指導者や保護者に正しい知識を伝えたりしてきた。松本大主催の研究会にも携わるなど、松本地域を中心に精力的に飛び回る。
「失敗こそが学びだと、身をもって知っている」と、コミュニティー内で体験談を惜しみなく披露。コミュニティーでは、沖本さんのようにさまざまな経験を持つ栄養士たちが情報を共有する。
「自分に自信がないからと、さらに勉強しようとする栄養士が多いが、『今持っている力で大丈夫。やってみよう』と伝えたい。自信は行動することで得られる」と小野代表。「ここでは一人の小さな挑戦に対してみんなで協力し合う。知識や経験を社会課題解決のため生かす、その第一歩を踏める場にしたい」と力を込める。
沖本さんは、ひかりクエストの意義を「『心のあり方』にフォーカスしたコミュニティーで、仕事紹介はしない。『ご機嫌で働く栄養士』が増えたらうれしい」と説明、笑顔を見せた。
1月末までは参加無料の試行期間。3カ月間の交流からくみ取ったニーズを踏まえ、2月以降の活動の方向性を決めていく。
詳細、問い合わせ、参加申し込みはHikari Tableのホームページから。