客と向き合い最適な薬を 〝日本一、小さな薬店〟「薬屋開智」松本の石倉さん夫妻

「お客さん一人一人と向き合って薬を販売するのが本来の姿」。こう語るのは、「日本一、小さな薬店」を掲げる「薬屋開智」(松本市開智1)のオーナー・石倉慎太郎さん(34)、芽衣さん(32)夫妻だ。ともに薬剤師の二人は「相談だけでもいいので気軽に立ち寄って」と呼びかける。
店は民家を活用した複合店舗「城町文庫鷹匠店」の一角に昨年10月にオープン。広さは14平方㍍で、薬店を開業するための構造基準「ぎりぎり」という。薬店のため、調剤室は設けていない。
商品は約150種類。風邪薬や胃腸薬、鎮痛剤など一般用医薬品のほか、長野県製薬(王滝村)や日野製薬(木祖村)の「百草丸」、大和生物研究所(茅野市)の「ササヘルス」、坂城町に工場のあるミヤリサン製薬(本社・東京)の「ミヤリサン」など長野県ゆかりの薬を数多くそろえている。
慎太郎さんは坂城町、芽衣さんは福岡市出身。二人とも、違う会社のドラッグストアに勤務。約3年前、慎太郎さんの転勤で松本に移住。松本で働いていた店が閉店することになり、別の店に転勤という流れになった。
しかし、松本という街が気に入った以上に、ドラックストアに長年勤務していて効率化や機械化などでお客と薬剤師の関係が希薄になったことを憂慮。「時代に逆行しているかもしれないが、本来の薬剤師の姿に戻りたい」と、独立を決意した。
自身らが働いていたドラッグストアなどとは、商品の価格競争は不可能。一人一人のお客と対面し、その人に最適な薬を販売することを最大の特長とし「売らないという選択肢も提案する」と「お客ファースト」の姿勢を貫くつもりだ。
「薬以外のことでもいいので、体で気になることがあったら、私たちを利用してほしい」と二人は口をそろえる。
平日午前10時~午後8時(土日曜、祝日は午後6時)。不定休。TEL0263・55・1133