
丈夫で、ごみにするにはもったいないが、第2の使い道がなかなかない米袋。降幡亜希さん(48、安曇野市三郷温)はそんな袋に新しい命を吹き込み、バッグに再生。おしゃれにアップサイクルさせている。
昨年、長野市で出合い、一目ぼれして購入した。手仕事は得意なので「自分でも作れそう」。しばらく忘れていたが、年末の大掃除の時、米袋が出てきた。「大みそかにテレビを見ながら2時間ほどで作った」。2月からはカフェなどでワークショップ(WS)を開いている。
「物づくり、人とつながることが好き」と話す降幡さん。WSでは作って終わりではなく、参加者同士がお茶やランチで会話を楽しむ。コミュニティーづくりにもつなげたいという。
創作通じて新たな交流の輪を
捨てられるはずだった米袋。そこにアイデアやデザインをプラスして、価値の高いバッグに生まれ変わらせる。そんな思いから降幡亜希さんは、「U.K.B.(Upcycle Komebukuro Bag)」と名付けた。
12日、量り売りとスケボーの店「ハカルAZUMINO」(安曇野市豊科)で開いたWSには、8人が参加。長谷川絵里さん(48、同)は「米袋はもったいないと思いながらも、使い道を思いつかなかった。出来上がったバッグは、お弁当と水筒をまとめて入れるのにぴったり。仕事に持っていきたい」などと話した。
降幡さんが昨年夏、米袋のバッグに出合って感じたことは、「かわいい」というような印象だけではない。「どうやってできているのか。どのくらい手間がかかるのか。作れるものなら、自分で作ってみたい」。そんな思いから、見本として幾つか購入した。
日頃の忙しさに紛れ、その後はしばらく忘れていたが、年末の大掃除の中で、使い終わった米袋を発見。「作れそう」という思いがよみがえった。見本を見ながら挑戦。最初の一つを2時間ほどで完成させた。
「意外に簡単で楽しい」。インスタグラムに作品と共に「WSをやりたい」と書いたところ、カフェを開いている友人らからすぐ声がかかった。2月に3カ所で開催することになった。
WS後には必ずランチやお茶を楽しみながら、参加者同士がつながるきっかけをつくろうと考えている。「U.K.B.を持っていると、声をかけられることが多い。大人の工作を楽しみながら、新しいコミュニティーが生まれればいい」
健康や環境問題考える契機にも
年末まで、作業療法士としてフルタイムで働いていた。「心身の機能の回復、社会適応能力を支援するだけでなく、介護予防の手助けができたら」。そんな気持ちが頭をもたげ、仕事を辞めた。現在は木槌療法(タイ発祥のマッサージ法)なども勉強しながら、独立を目指している。
年末からとんとん拍子で進んでいるU.K.B.の活動。作業をしたり、頭を使ったり、人と会話したりすることが、WS参加者の心身の健康につながるのではと感じている。
バッグをさらに丈夫に、風合いも出したいと、柿渋を塗ることを思いついた。自宅で柿渋づくりにも挑戦。良いものにしようと模索を続ける。
「絵を描く、スタンプを押すなど、世界に一つだけのオリジナルバッグができる。公民館などで、生涯学習として取り組んでもらえたら。環境問題ともつなげて考えたい」。いろいろな年代の人に広めたいという。
問い合わせはインスタグラムのダイレクトメッセージから。