
クラス替えや担任の交代など、学校環境が大きく変わる新学期が近づいてきました。環境の変化に左右されやすい発達特性のあるお子さんにとってはもちろん、保護者の方にとってもドキドキする季節かもしれません。この時期、「新しい担任の先生に、子どもの特性をどう伝えればよいでしょうか」というご相談が増えます。
中でも悩ましいのが、離席や友人とのトラブル、学習の困難さといった目立った困り感は少ないものの、周囲に合わせることに人一倍エネルギーを使ってしまう、いわゆる「過剰適応」タイプの場合です。先生が気づいていないことまで伝えると「過保護」「モンスターペアレント」と思われてしまうのではと、遠慮してしまう方も少なくありません。実際にそう言われた経験から、口をつぐんでしまう方もいます。
しかし、伝えなければ、一見困っていないように見えるこのタイプの子の大変さは、なかなか理解してもらえません。家に帰るとぐったり疲れていたり、登校をしぶったりすることもあります。学校では限界まで困り感を見せないまま、ある日突然動けなくなってしまうこともあります。
「頭痛が起きやすく、なかなか自分からは言えないことがあります。まばたきが多いときがサインです」「急な予定変更が続くと静かにパニックになり、フリーズしてしまうことがあります」など、お子さんが困りやすい場面を具体的に伝えると、先生にとっても理解の手がかりになります。
また、「本人から言い出しにくいこともあるので、時々様子を見て声をかけていただけると助かります」とお願いしておくのも一つです。学校では言えないことを家で話すこともあるため、「その際はご連絡させていただくことがあります」と、連絡を取り合える関係をつくっておくことも大切です。
子ども自身が困り事を伝えられるようになることは大切ですが、すぐにできるとは限りません。大人同士が情報を共有し、信頼関係を築いておくことで、子どもも先生を頼りにしやすくなります。