首都大学野球最優秀投手 筒井恒匡選手(松本工業高出)に聞く

球速磨き将来はプロ目指す

日本体育大3年の筒井恒匡(21、松本工業高出)が、昨年の首都大学野球秋季1部リーグ(6校による1試合総当たり勝率制)の最優秀投手に選ばれた。2試合に先発し、計12回を投げて防御率0・00、15奪三振で、同大の5季ぶり24回目の優勝に貢献。大学日本代表候補にも選出され、将来のプロ入りも期待される逸材に、今年に懸ける思いなどを聞いた。

─投手層の厚さに定評のある日体大で昨秋、公式戦デビューを果たし、いきなりの好成績。要因は。
「コーチの勧めで昨春にフォークボールを習得し、持ち味の角度があるストレート(最速144キロ)が生きるようになった。キレが増したスライダーなどとのコンビネーションで投球の幅が広がったほか、投球時に軸足の右膝が曲がりすぎる癖を、歩幅の調整で改善した成果で、低く安定した球が投げられるようになった」
─高校時代からの進化は。
「同じ高校生が相手でも強豪校の名前にびびり、実力以上を出そうとして結果が付いてこなかった。今は、自分の力を出して打たれたら『実力不足。もっと練習しなくは』と割り切り、冷静に受け止められるように。気持ちが強くなった」
─今後の課題は。
「プロ入りする先輩が多く、どうしたら近づけるか考えるようになった。コーチには『毎試合145キロが出れば、社会人やプロも見えてくる』と言われている。最低でも3キロ、できれば5キロの球速アップを目指してトレーニングする」
─今年の目標は。
「昨年、自分の投球が通用すると分かったのは収穫だったが、研究される今年が勝負。エースを取る気で臨み、春、秋ともにリーグ制覇を目指す。ゆくゆくはプロで戦いたい」

つつい・つねまさ
朝日村学童で小学1年生から野球を始め、鉢盛中の部活動を経て、夏の甲子園に出場(2010年)した兄・建晴さんの影響で松本工高に進学。硬式野球部主戦として3年夏(17年)の長野大会3回戦で佐久長聖を相手に11回を3安打無失点の力投を見せた(松本工は延長15回0─1で敗退)。180センチ、82キロ。右投げ右打ち。同村針尾出身。