【ガンズリポート】大野技ありゴール

攻守に活躍8試合ぶり無失点

25日のザスパクサツ群馬戦で、終了間際の決勝点を挙げたのは大卒3年目の24歳、DF大野佑哉だった。フル出場で、無失点にも貢献した。
技ありのゴールだった。右CKのクリアボールをMF外山凌がミドルで狙う。その軌道に左足をスッと出す。それたボールにGKはなすすべがなかった。
試合後のコメントはFWのようだ。「コースを変えるとか、GKのこぼれ球とか、(ゴールの)嗅覚は持っている方だと思う。決められてよかった」
振り返れば昨年10月のJリーグ初得点も、CKからの浮き球にタイミングよく飛び込んだものだった。それ以来のゴールハンターぶりを発揮した。
本職で強い危機感を持って臨んだ一戦だった。チームは3試合連続で3失点以上し、うち2試合は自身がフル出場していた。
「山雅らしさはどうした」。そんな声が聞こえてきたという。チームで話し合い、球際の厳しさや相手を上回る走力、そして攻守の切り替えの早さを確認した。
群馬戦は「その部分で絶対に負けない気持ちでやった」。2節の京都サンガ戦以来、8試合ぶりの無失点という結果につながった。「成功体験ができた。こだわっていきたい」。改めて「山雅らしさ」を宣言した。
チームは4試合ぶりの白星で2勝目。前節の最下位から17位に浮上し、J3降格圏(19位以下)を脱した。10節を終えて勝ち点10は、昨年の9(18位)とほとんど変わらないが、今季は中位以下がだんご状態で、勝ち点1がさらに重い。
「山雅はJ2優勝、J1昇格を狙うチーム。勝ち続けないと」と大野。次節からは9日間で3試合をこなす日程で、5月1日はギラヴァンツ北九州、5日はSC相模原と、順位が近いチームとの連戦になる。下位に差をつけ、上位をうかがうゴールデンウイークにできるか。