昇格へホーム最終戦再逆転 アンテ残り2戦必勝

サッカー北信越リーグ2部(8チーム)で来季の1部昇格を目指す3位のアンテロープ塩尻は5日、7位ASジャミネイロ(新潟)と松本市のアルウィン芝生グラウンドで対戦し、4-3で逆転勝ちして今季のホーム最終戦を白星で飾った。アンテの順位は3位のまま。自動昇格する2位以内に向けて残り2試合、必勝を期す戦いが続く。
アンテは前半、29分に右CKに頭で合わせたDF上原孝也の今季初得点で先制。終了間際にはFW勝沢拓斗がゴール左上隅に鮮やかなシュートを決め、2点リードで折り返した。
後半の18分に1点を返され、32、35分に立て続けに失点して逆転を許したが、3分後にFW増澤裕貴が2試合連続となるゴールを頭で決めて追い付くと、さらにロスタイムにドリブルで中央を突破した加入2年目のMF茂澄拓が、右足でゴールを決めて再逆転した。
アンテは次節(12日)に5位SRKomatsu(石川)と、最終14節(19日)は現在首位のCUPS聖籠(新潟)と、それぞれ敵地で対戦する。
1部(9チーム)昇格1季目で最下位に沈む松本大サッカー部の下部チーム、FCマツセロナは5日、4位の新潟医療福祉大FCに0-6で敗れた。マツセロナは残り3試合で、残留は厳しい状況だ。

勝利への執念 悪夢断ち切る

前節は’09経大と対戦して前半2-0とリードしながら、後半の4失点で逆転負けを喫したアンテ。この日も下位相手に同じ展開になりかけたが、「全員で気持ちを切り替え、勝利への強い執念で悪夢を断ち切った」と、主将2季目のDF望月陽介。
後半に追い付かれた場面。奥田真央監督は最終ラインを4バックから3バックに変えるよう指示したが機能せず、直後に失点。ピッチの選手たちは即座に、4バックに戻すことを選択した。
奥田監督は「今季は選手主体で練習メニューを組み立て、自ら考えてプレーすることを実践してきた」とし、「選手たちの判断は、その成果。結果的に奏功した」と喜んだ。
アンテは、首位CUPSとの直接対決を含む残り2試合に連勝すれば、勝ち点でCUPSと並ぶことはできるが、得失点差で上回るのはほぼ不可能。2位のリベルタス千曲も2連勝すれば最終3位と、2位以内は勝って両者の取りこぼしを願うしかない。それでも5季ぶりの1部復帰に望みを懸ける選手たちは「希望がある限り、諦めない」と口をそろえる。
今季出場9試合で6得点のFW勝沢は「もっとシュートの精度を上げ、チームに貢献したい。最後まで走り、次もゴールを決める」と有終の3連勝を誓った。

○…アンテMF茂澄(試合終了間際に決勝点)「ずっとチャンスを狙っていた。再逆転で最後に勝ち切れたのは、チームにとっても大きな自信になる」