小学生軟式野球の第42回信濃毎日新聞社旗争奪中信地区学童大会(松本市少年軟式野球連盟主催、信濃毎日新聞社・信毎中信地区販売店会後援)は8~10日、松本市野球場などで開いた。最終日の決勝は特別延長の末、北原町少年クラブが山形キヨミズに6-5でサヨナラ勝ちし、11年ぶり2度目の優勝を果たした。
11年ぶり頂点つかむ
決勝で北原町は初回に2点を先制されたが、すぐさま4番本木伶河(りょうが)(島立6)の2点ランニング本塁打で同点とし、4回一死二、三塁から6番橋詰巧(芳川5)の2点スクイズで勝ち越した。しかし5回、山形の1番本庄遥馬(山形6)の2点ランニング本塁打で試合は振り出しに。
最終6回は両者無得点で、互いに無死一、二塁から攻撃する特別延長へ。1失点でしのいだ後攻めの北原町は、一死満塁から途中出場の8番島津歩武(あゆむ)(開明5)の中前適時打で追い付き、さらに二死満塁として1番橋詰叶(芳川6)も中前に適時打を放ち、試合を決めた。
同日の準決勝は、北原町が波田白樺ジュニアクラブを7-4で、山形が安曇野ドジャースを7-0(5回コールド)でそれぞれ下した。大会は中信地区の28チームが出場し、トーナメントで争った。
▽決勝
山 形 2 0 0 0 2 0 1 |5
北原町 2 0 0 2 0 0 2x |6
「勝ちたい」強い気持ち
決勝は、追いつ追われつの好ゲ-ム。今季出場した地区レベルの大会は全勝の山形を、これまで一度も勝てなかった北原町が破り、選手は試合後に胴上げをしたり、一斉に帽子を投げたりして喜びを爆発させた。
佐-木克弘監督(57)は「選手たちの『勝ちたい』という強い気持ちが、数少ないチャンスをものにしての勝利につながった」とうなずいた。
雨と強風のため、3-4と1点リ-ドされた状況で試合が中断した準決勝では、再開後の5回二死二、三塁から丸山雄平(旭町6)の3点ランニング本塁打で逆転する勝負強さも見せた。「勢いを決勝につなげられたのも、勝因の一つ」と佐-木監督。
主将で大会最優秀選手に選ばれた橋詰叶は「全員で勝ち取った優勝で、本当にうれしい。次の大会も頂点を狙う」と意気込んだ。
●…山形・宮前光宏監督(80)「決勝はいい試合ができた。先行して逃げ切る予定だったが、初回に追い付かれたのが痛かった。選手は皆よく頑張った。次は負けない」