分子栄養学 お薦めメニュー

「分子栄養学」って何?まだ聞き慣れない言葉だが、体の一つ一つの細胞をきちんと機能させるため、その人にとって必要な栄養素とその量を摂取するための栄養学という。この栄養学で薦める「ボーンブロススープ」を日常生活に取り入れることを提案するパーソナルヘルスコンサルタントの田嶋(たしま)恵美子さん(38、松本市里山辺)に、効果と作り方などを聞いた。
「お薦めされたサプリメントの効果がない」「しっかり栄養は取っているつもりでも体調が悪い」。分子栄養学は、そんな悩みを解決する鍵になるかもしれない。
一般社団法人「分子整合栄養医学普及協会」分子栄養学アドバイザー、こども分子栄養学アドバイザーでもある田嶋さん。「体は37兆個の分子(細胞)が集まってできている。分子のバランスが崩れると、いらいらしたり、疲れやすかったり。さらに胃もたれもするなど、心身共に不調が現れる」と強調。
栄養を取ろうと思うが、「肉を食べると胃がもたれる」「量が食べられなくなった」といった悩みを抱える人も多い。
また過度の偏食、ダイエットや、栄養価のバランスを欠いた調理済みの食品「ジャンクフード」などで、慢性的な栄養不足の人もいるという。
そこで分子栄養学を基本に、一人一人に合わせた食べ方、栄養の取り方を提案する田嶋さんが「万能食」としてお薦めするのが、「ボーンブロススープ」だ。骨付き肉とあり合わせの野菜を煮込むだけのこのスープ。田嶋さんは「飲む美容液」と、形容する。
栄養素が豊富なうえ、タンパク質が吸収されやすい形に分解されているため、消化、吸収力の弱い人にも効果的だ。
材料の野菜は決まったものでなくてもOK。種類が少ない場合は量で調節。苦手な野菜は無理に使わなくてもいいなど、自由にアレンジできる。
田嶋さんは、2人目の子どもを出産して職場復帰したが、適応障害と診断され、休職しなければならなくなった経験がある。
そんな時に出合ったのが分子栄養学で、それで学んだ「ボーンブロススープ」が強い味方になったという。具だくさんのスープとしてそのまま飲む(食べる)だけでなく、水筒に入れて水代わりに飲む、ご飯を炊くときに入れる|など、使い方はさまざまというありがたいスープ。いらいらする、眠りが浅い、低体温といった心と体の不調もこのスープを飲むことで克服した。

田嶋さんは5月26日、松本市高宮北の小林創建で、「こどもを幸せにする魔法の7つの食習慣」をテーマに講座を開き、タンパク質の働き、血糖値の維持などについて話す。午前10時半~午後0時半、1時半~3時半の2回で、定員各5人(子連れ可)。3千円(テキスト代込み、お茶、菓子付き)。申し込みはこちらから。

●ボーンブロススープ

【材料4人分】
鶏の手羽先……………8~10本
玉ネギ………………………1個
ニンジン……………………1本
セロリ………………………1本
ローリエ(なくても可)…1枚
干ししいたけ………………2個(その他の野菜、キノコ類は好みで)
ニンニク……………………1片
ショウガ……………………1片
酢………………………大さじ1
水……………………………適量
塩……………………………適量
【作り方】
(1)手羽先は、さっと下ゆでする。
(2)玉ネギは薄切りにして、透明になるまで炒めてから蒸らす。
(3)ニンジンは短冊切り、セロリは3㌢に切る。
(4)干ししいたけは水で戻し、適当な大きさに切る。
(5)鍋に(1)~(4)とニンニク、ショウガを入れ、シイタケの戻し汁と水を材料がかぶるまで入れ、酢も加える。
(6)強火で煮て、沸騰したら弱火にしてあくを取りながら最低1時間煮る。
(7)塩で味を調える。
【ポイント】
野菜は玉ネギを入れる以外は、何でもOK。種類が少ないときは、玉ネギを多めにするとおいしくなる。シイタケは手羽先の臭みを取るが、苦手なら入れなくてもいい。