【眺めてみれば】#36 長野道からの北アルプス(塩尻市片丘)

真っ直ぐな道の先に美しい山々

高速道を通って東京や名古屋方面から来る人は、この辺りで北アルプスを正面にする。
諏訪湖を背に塩嶺トンネルを抜けると、中信だ。まもなく道は、長い直線になる。天気がよければ、真っすぐな道の先に雄大な山容が見える。
記者は、高校卒業後に塩尻市の実家を出た。大学時代、東京との行き来はもっぱら高速バス。上り線を行くときは、山梨に入ってから見える富士山を目で追った。一方、下り線で再会する北アルプスに感激したかというと、そうでもない。見慣れていたのかもしれない。
それが、30年ぶりにUターンしてじっくり見るようになると、見飽きなくなっていた。
長野道に架かる橋の上から、稜線(りょうせん)とそれを目指すような車を一つの視界に収めて眺めてみる。車中の人に行く手はどう見えるのか。いつも好天ならいいのにと思わずにいられない。