【眺めてみれば】#42 タコの滑り台(大町市大町)

公園のシンボル 夜の姿は…

午後7時、底冷えがする初冬の西公園。しゃがみ込んで星が瞬く夜空を見上げると、目の前に巨大な「タコ」が。むむっ!?背後にそびえるアンテナ塔から何かしらの電波信号を受け、今にも動き出しそうだ。
記者が勝手な想像を巡らせたのは、タコをイメージした滑り台「タコの山」。1971(昭和46)年度の設置以来、公園のシンボル的な存在として人気を集める。子どもたちが知らない夜の姿は、月明かりや街灯の光に照らされ神々しくもありミステリアスでもあり…。
地面近くから見上げると、周囲の建造物と比較してタコの大きさがいっそう際立つ。最新作が話題を呼ぶ怪獣映画「ゴジラ」シリーズのスケール感ともどこか重なり、「街が破壊されてしまうのでは」と要らぬ心配も。一方で、海の生き物が北アルプスの麓にたたずむ意外性に心躍り、寒さも吹き飛んだ。