女性二人で営むバーが松本にオープン

二人の女性バーテンダーが営むカジュアルバー「酔惚(ぞっこん)ZOCCON」が松本市の伊勢町通り沿いにオープンした。店名には「ほれ込んでもらえるような店に」との思いが込められている。同市の古厩麻奈美さん(51)、安曇野市の向後美奈子さん(46)がカウンターに立つ。
「実りある人生」「君の瞳に乾杯」…。メニューにチャーミングな名前のカクテルが並ぶ。同店オリジナルの「願いが叶(かな)うカクテル」は金運アップの「ドバイ」、恋愛運の「美の女神」などで、「パワーが欲しいとき、叶えたい願いがあるときにどうぞ」と二人。色や組み合わせるリキュールのイメージで考えた名前といい、選ぶ側もワクワクする。
「お酒が飲めない人も楽しんで」とノンアルコールカクテルも充実。カシスとイチゴのシロップが入ったノンアルカクテル「女子力向上委員会」は、華やかな外見で意外にも男性に人気という。
バー開業は「想像していなかった」二人。古厩さんは、バーを営んだ父への憧れがあった。「いつかシェーカーを振れる人になりたい」と、かねて東京でバーテンダースクールに通う予定だったが、コロナの影響で先延ばしになっていた。
一方、東日本大震災を機に安曇野市に移住した向後さんは、「人が元気になれる場所をつくりたい」と、漠然と酒類の勉強を考えていた。以前から「美容オタク仲間」として親交のある二人は2022年、共に東京のスクールで学びを深めた。一緒に都内のバーを訪ねた際に、人と人とがつながれる雰囲気に好感を持ち、松本市での開業を決意した。
コンセプトは「女性一人でも来られる場」。「心の内を話せ、気軽に集える場にしたい」と二人。つまみ類やピザ、ラーメン、カレーなども出す。季節で変わる「ZOCCONパフェ」(1800円)は人気商品。
不定休。午後8時から。℡0263・50・6756