玄向寺で雅楽演奏会 境内ボタンの見頃に合わせ25回目

松本市大村の玄向寺で5月11日、「ぼたん祭雅楽演奏会」が開かれた。境内の約1300株のボタンの花の見頃に合わせ、中信地域などの愛好家でつくる「松本富貴雅楽会」が、厳かな演奏や舞を伴う「舞楽」を披露し、約100人が堪能した。
会員ら約20人が笙(しょう)や篳篥(ひちりき)、笛、太鼓などで6曲を演奏した。観客は雅楽の代表曲「越殿楽(えてんらく)」のよく知られる「平調(ひょうじょう)」と、調子が異なる「黄鐘調(おうしきちょう)」「盤渉調(ばんしきちょう)」を聞き比べたり、舞楽の「陵王(りょうおう)」「納曽利(なそり)」で舞人(まいにん)の優美な動きに注目したり。みやびやかな雰囲気に浸った。
松川村の50代女性は「優雅で心に染みた。演奏もやってみたい」。演奏会は25回目で、同寺副住職でもある荻須真尚会長(48)は「長年続け、雅楽を知ってほしいという思いが徐々に伝わり、大勢が集まってくださった。後世につなげていきたい」と話す。
同会は同寺で月3回活動し、初心者を含め会員を募集している。問い合わせは同寺TEL0263・46・1393