【中村小太郎・自然派生活】#3 紙マルチの田植え機で無農薬栽培

「未来の田植え見学会」を開きました。私は、全ての人の食卓をオーガニックにしたいと思っています。米や野菜の自然栽培に挑戦して6年目。コシヒカリを4反歩(約40アール)ほど育てています。化成肥料や農薬、特に除草剤の類いは絶対に使いません。米づくりでは「超マイナー」な存在です。
自然栽培の苦労は、雑草との闘いです。昨年は初期除草に失敗し、地獄のような真夏を過ごしました。いやー、大変でした。
そんな時に出合ったのが「紙マルチによる抑草機能を持った田植え機」です。三菱マヒンドラ農機(松江市)という会社が紙マルチを敷いて稲を植える特許を持っています。農業機械販売などのチクマスキ(松本市小屋南)の社長の好意で借りることができました。
ロール紙を交換する際、労力はかかりますが、普通の田植え機と操作は同じです。6条植え機なので、4反歩はあっという間です。この紙は50日後に水に溶けます。水中に日光が届かないので雑草は発芽しません。稲は雑草に対して50日間のアドバンテージがあり「日当たりバトル」に負けることなく、地下の養分も独り占めして大きく育つでしょう。
除草剤を使わない無農薬栽培であること、真夏に除草のために足元の悪い水田に入る必要がないことなど良いことずくめです。もう一つ、私がこの機械に注目した理由は、現代農業は機械を使うことが前提になっているからです。この機械を使えば、誰でも無農薬で米を育てることができます。
見学会は、塩尻市議会議長、市議、オンラインで信州オーガニック議員連盟の皆さん、山田正彦元農相に見ていただけました。塩尻市長が推進している学校給食の有機化に貢献できれば幸いです。
写真は、風の影響で紙マルチのない失敗したエリアです。田植えから10日目で雑草のヒエがびっしりと生えてきました。