「何かやって」大家さんに勧められ…同じ下宿の信大生 演劇WSに参加 1月に公演

プロの指導で自己表現に磨き

松本市の小劇場で開かれている演劇のワークショップ(WS)で、信州大の学生10人ほどが演技を学んでいる。みんな同じ下宿の住人。大家さんに勧められ「松本の思い出づくりに」「暇だから」と参加すると、プロの指導で自己表現も内面も変わり、芝居の面白さを感じることに。来年1月に下宿を舞台にした劇を上演する予定だ。

芝居の魅力知り来月舞台公演

WSは「スタジオ365松本うら町」(大手5)で週1回開かれ、俳優で演出家の名和利志子さん(67)の指導を4時間受ける。2021年から開き5年目の今年は、参加者の多くが信大生になった。下宿「ハウスエンドウ」(蟻ケ崎4)の住人たちだ。
11月初めの開講前、大家の花崎俊子さん(68)に「出てみない?」と声をかけられたのがきっかけだ。「引っ込み思案の子もいて、何かやってほしいと思っていた」と花崎さん。
演劇には縁がない学生ばかりだが、「大家さんに熱弁されて。暇で仕方なかったし」と阿保壮太さん(19、繊維学部1年)。仲間たちと通い始めた。
名和さんの指導は、個々の内側にある魅力を引き出すことに主眼を置く。発声や身体訓練などはなく、参加者と名和さん、参加者同士の関係を緩やかにつないで、自己表現を促す。
今年の5回目となった12月7日は「恋バナ」(恋愛話)から始まった。参加者12人が半円状に名和さんを囲み、一人ずつ実体験を話す。「高校の時のことを話します」「幼稚園の頃だけど」…。現在進行形の話もあった。名和さんは「それで」と続きを促したり、「いいやつだねえ」と持ち上げたり。学生以外の参加者も交じる中、みんな照れずに話した。
「ワークショップが何だか楽しくなっている」と阿保さん。伊藤光平さん(19、医学部1年)は「台本を見て話すんじゃなくて、毎回違う話題でけっこう自由に話す。とっさの思考力が試されている」。人前に出るのが苦手だったのが変わってきたという。

名和さんは参加者たちとのやりとりから、ワークショップの最後に上演する劇の台本を構想していく。今回はハウスエンドウが舞台。〝失恋病〟がまん延しているという設定だ。
この日、初稿を読み合わせた。名和さんに「自分らしいしゃべり方で」と言われ、参加者がせりふを読み継ぐと、時折笑いが起こった。
神保岳杜さん(19、繊維学部1年)は「普段を知ってるやつが、いい感じに役にハマってびっくりだし、面白い。虚実が入り交じりながら、僕ららしさが出る劇になりそう」。
公演は同劇場で1月17日午後5時、18日午後1時の2回。一般2000円、高校生以下1000円。問い合わせはメール(25studio365@gmail.com)で。