松本「白板地区にこにこ会」古着など再利用し清拭布作り 四半世紀にわたり施設に届け知事表彰

松本市の「白板地区ボランティアにこにこ会」は、不要になったシーツや衣類などを清拭布に加工し、高齢者福祉施設に届けている。月1回、同地区福祉ひろば(城西1)に集まり、おしゃべりしながらはさみをチョキチョキ。青木洋子会長(74)が「細かいことを言わず、ゆるーくやっている」という活動は、四半世紀になり、本年度の知事表彰を受けた。
活動は毎月第4金曜日の午前中。今年最初の1月23日は、ほぼメンバー全員の10人が集まった。
早速、持ち寄ったり業者から集めたりした布製品にはさみを入れていく。清拭布の基本型は、長方形のタオル状。施設でお尻拭きなどに使われる。
ズボンやパーカといった衣類もザクザクと切る。「生地が薄いから大きめにしようか」「もこもこしているけどいいかしら」…。迷ったときは、「自分が拭いてもらって気持ち悪いものはやめる」。この感覚で判断する。
作業机では、世間話にも花が咲く。「顔見知りができておしゃべりもできる」と80歳の女性。集まりを楽しみながら、「明日はわが身と思ってお年寄りのために尽くしたい」と手を動かす。
   ◇
活動の始まりは2000年。民生委員だった古田喜久子さん(94)は、町内で何もしないで家にいる高齢者が気になったという。「寒い時季だと、一日中こたつにあたって過ごしている。外に出てきてもらいたかった」
一方、高齢者施設に行ったときに、排せつ物の汚れをきれいにするタオル代がばかにならないと知った。手持ち無沙汰の高齢者に、いらない布を加工してもらうことを思いついた。
近所に声をかけて活動を始めた。何年か続いたところで、みんなで話し合って団体名を「にこにこ会」と決めた。はさみの切り傷などに備え、メンバーはボランティア保険に入るようにした。
作った清拭布は松本、安曇野市の3施設に届けている。「うんと助かる」「ありがたい」と感謝されるのが励みになる。メンバーが入れ替わりながら続け、昨年末、高齢者福祉の分野で優れた功績があった個人・団体をたたえる知事表彰(社会福祉)を受けた。
今も中心になって活動している古田さんは「ここまで続くとは夢にも思わなかった。協力してくれる皆さんがすごいと思う。にこにこ会は私の財産です」と誇らしげだ。
   ◇
同会は布の提供を募っている。「人手があっても材料がないとできない。要らなくなったシーツや子どものTシャツとか、柔らかいものを頂けるとありがたい」と青木会長。問い合わせは同ひろばTEL0263・33・4168