
Q 通知表に1が付いてしまいました。元々できる子ではないけれど、一生懸命努力していたように思うのですが。親もどうしてあげればいいか分かりません。(中学2年生の母)
努力は認めて先生に協力を
A 私は教員時代に1を付けることを、自分の仕事の敗北だと感じていました。つまり、それは生徒のせいではなく、私がその子の力を十分に引き出せなかった証拠。授業で興味を持たせられず、理解度を把握せず、困難に気づけなかった…。だからこそ指導を見直し、工夫を重ねてきました。
今はかつての相対評価ではなく、絶対評価の時代です。本来1を付ける必要はほとんどありません。にもかかわらず先生がそうしたのなら、そこには何らかの理由や意図があるはずです。もしかすると、厳しい評価を通して奮起を促したいという、お子さんへの期待が込められているのかもしれません。
とはいえ、通知表に1をもらった子どもの心の傷の深さは測れません。努力したのに報われなかったという無力感は想像以上に大きく、次の学びへの意欲を奪うこともあります。そんな中で、親が「あなたは努力していた」と認めてあげることは、何よりの救いです。「自分を見てくれている人がいる」という実感こそが、次へと立ち上がる勇気を与えてくれます。
次に大切なのは、「努力してもダメだった」と終わらせず、「努力の仕方を変えてみよう」と気持ちを前へ向けること。そのためにも、ぜひ先生に直接尋ねてみてください。責めるのではなく、「努力していたのですが結果に結びつきませんでした。どこから取り組めばよいでしょうか」と、協力をお願いする形で、お子さんに理解できる具体的なアドバイスを求めてください。
通知表は、子どもが将来に向けて自分を見つめ直すための材料です。どこでつまずき、何に苦しんでいるのかを知るきっかけにしましょう。1は終わりの印ではなく、次の成長へ進むためのサイン。家庭と学校がタッグを組み、子どもの学びを支える一歩を、今すぐ踏み出してください。(小島亜矢子 一般社団法人こどものみらい舎代表)