松本大サッカー部 全日本大学トーナメントへ

北信越大学サッカーリーグ1部の松本大が、大学サッカー界最大のカップ戦「第45回総理大臣杯全日本大学トーナメント」(23日~9月5日、東京・味の素フィールド西が丘ほか)に3年ぶりに出場する。2018年の初出場以来2回目。24日の初戦、関東代表の東京学芸大との一戦で、部の全国大会初勝利を目指す。
昨年は新型コロナの影響で大会自体が中止に。2年ぶりの北信越予選にトーナメント2回戦から出場した松本大は、同リーグ2部の信州大を3─1で、準々決勝は同じ1部の福井工業大を4─1で下した。
2枚の全国切符を懸けた準決勝(6月19日)は、前回大会(19年度)準々決勝で2─3で屈した1部の宿敵、金沢星稜大(石川)と対戦し、1─0で競り勝って雪辱を果たした。大雨の中の一戦は、松本大のシュート10に対して相手は17だったが、猛攻を全員でしのいで1点を守り切った。
試合終了後、選手らは号泣して喜んだ。前半5分の左CKに頭で合わせて決勝点を挙げたDF中島千風(3年)は「何が何でも点を取りたかった。全国でもチャンスがあればゴールを狙いたい」。決勝(同27日)は、1部リーグ首位の新潟医療福祉大に1─2で敗れた。

強豪相手でも攻めの姿勢で

松本大は昨季リーグ3位で、2位までが進める全国大会(総理大臣杯と全日本大学選手権の代替大会)出場を逃した。天皇杯の県代表を決める県選手権も昨季は決勝で、今季は準決勝で、ともにアルティスタ浅間(社会人北信越リーグ1部)に惜敗し、こちらも全国行きはならなかった。
1年生の時にただ1人スタメンで全国大会に出場した主将のDF稲福駿(4年)は、昨秋のリーグ戦で右膝前十字靱帯(じんたい)断裂の大けがを負って離脱し、リハビリを終えてこの7月に復帰したばかり。「泥くさくてもいい。今回は勝ちにこだわり、それが結果につながった」とし、「全国大会で初勝利を」と力を込める。
今季の公式戦すべてにスタメン出場し、攻守の要としてチームを引っ張るボランチの松原弦希(4年)は「苦しい時間帯にどれだけ動けるか。最後まで諦めず、チーム一丸となって戦い抜く」と気持ちを引き締める。
東京学芸大は、多くのプロ選手を輩出してきた強豪。齊藤茂監督(44)は「手ごわいが、決して勝てない相手ではない。攻めの姿勢を崩さず、今季得点率の高いセットプレーからチャンスを得たい」と作戦を練る。