松本山雅FCが新しい攻め手の融合に、試合をしながら取り組んでいる。いかに早く新戦力を生かせるかが、残留争いの鍵を握る。
22日の愛媛FC戦、後半開始からFW伊藤翔が入った。東京五輪によるリーグ中断期間中に加わった33歳。積極的に動いた。だが、9日のブラウブリッツ秋田戦に続き、山雅での2試合目もシュートは打てなかった。
試合後、連係不足を嘆いた。「自分がシュートを打てるところにどう動くか、味方もまだあまり分かっていない。実戦の中ですり合わせていきたい」
この日はほかにも2人、中断中に加わった選手が途中出場した。半年ぶりに再加入したMFセルジーニョと、開幕前からの大けがが癒えたFW山口一真。セルジーニョは遠めから2本シュートを打ったが枠を外し、山口はシュートゼロだった。
3人とも実績は十分だ。伊藤は横浜F・マリノスなどでJ1通算45得点。セルジーニョは山雅での4季でリーグ25得点。山口はJ2水戸ホーリーホックにいた昨季だけで15点を挙げた。
名波浩監督は、手にした駒をすぐに使う。セルジーニョはチーム合流7日目の18日に天皇杯で起用した。愛媛戦後、セルジーニョと山口について「試合感覚がまだ足りない」としながら、「出場時間を増やしながら起用を考える」と、実戦で使い続ける考えを示した。
就任後のリーグ6試合で4敗目を喫したが、初戦で大敗した後は、いずれも0-1だ。「守りは粘り気が出てきた」と名波監督。勝ち点の積み上げに、攻めのバージョンアップを急ぐ。
【ガンズリポート】新戦力を生かす─残留争いの鍵握る「攻め」模索
- 2021/08/26
- 松本山雅