【ガンズリポート】シゴトを語る #10 運営部リーダー・笹川佑介さん

コロナ下の応援ルール工夫して ホームゲームを安全安心に

27日の讃岐戦から、観客席に「声出し応援エリア」を設けます。サンプロアルウィンに声援が戻るのは2019年末以来。エリアをどう設定するか、ルールをどうするか、試合運営のセキュリティー担当として、関係者と検討してきました。
皆さんが声出し応援をどう捉え、声を出したい人がどのくらいいるのか分からない部分もあり、ホーム側は南ゴール裏、シーズンパス保持者に限りました。今後、2試合の実態を検証し、エリアやルールを見直し、一体感があるサンアルのつくり直しに向かって進めたら-と思っています。
普段からホームゲームを安全安心に観戦できるよう計画し、当日は統括に当たっています。観客席周りだけでなく、飲食ブースの配置、シャトルバスや駐車場などアクセス方法の調整もします。J3になった今年は、ボランティアのチームバモスのメンバーたちと相談し、初めて来るアウェーサポーターにも分かるように、外周の案内を増やしました。
ボランティアやアルバイト、警備員など多くの人と関わり、試合運営をつくり上げていくのは楽しいです。仕事として参加している人も、だんだんと山雅のことを好きになってくれる人が多いです。
僕自身、2005、06年はボランティアでした。愛知県出身で、当時は信州大の学生。その後、早稲田大大学院でスポーツビジネスを修め、東京の会社で施設運営に携わりました。その間、山雅の試合を見に松本に来ることもありました。
30歳になるのを前にその後の人生を考え、山雅の社員になりたいとダメ元で応募し、採用されました。12年のJ2入りと同時に入社し、ホームタウン担当などを経て、16年から運営を担当しています。
「応援でやっていいことを運営側で決めてほしい」という要望が、多くなった印象があります。コロナ禍ということもありますが、良くも悪くも世の流れでしょうか。
ホームスタジアムは選手、サポーターにとって、一人一人の家みたいなものだと思います。自分の家に帰るように過ごしてもらえれば-と思いますが、同時に他人の家でもあるので、お互いを尊重して振る舞い、アウェーサポーターもお客さんのように「よく来てくれた」と迎えてもらえれば。
訪れた人それぞれの、かけがえのない居場所になれる。サンアルを見続けてきて、そう実感しています。