「死」を気軽に語り合う集い「デスカフェ信州」

大切な人を亡くした人の心のケアに取り組む松本市の市民団体「ケア集団ハートビート」(飯島惠道代表)は13日、「死」に関するいくつかのテーマを気軽に語り合う集い「デスカフェ信州」を「エンディングホールあかりつかまホール」(筑摩1)で開いた。お茶を飲みながらのリラックスした雰囲気で、約30人がざっくばらんに語り合った。
6、7人ずつが着席できるテーブルを四つ設け、それぞれ異なるテーマを設定。合意や結論は求めず、各人が自由に思いや考えを発言し、他者の意見にじっくりと耳を傾けた。25分ほどで区切って席を移り、意見を述べ合った。
「余命数カ月と診断されたらどう過ごすか」というテーマでは、「自宅で過ごしたい」「貯金は自分のために使い果たしたい」「断捨離をし、棺に入れてほしいものを家族に伝えておく」「生前葬をして、お世話になった人にお礼を言いたい」などの意見が。また、自分が希望する葬儀スタイルへの思いは、「行きつけの居酒屋でやってほしい」「自分が呼んだ人だけ参列」「葬儀自体が必要なのか」といった考えが出ていた。
塩尻市の女性会社員(49)は「いろんな人の考えに興味があった。自分も普段からできることがないだろうかと感じた」。飯島代表(60、東昌寺住職)は「死に対して漠然と考えていても、他人の意見を知ると参考や勉強になり、行動のきっかけになる人もいるのでは。こういう場を求めている人がいるので、また開きたい」と話した。