【ガンズレポート】マッチレビュー 15節・1日山雅1-2今治

後半ロスタイム、ヘディングシュートを外して悔しがるFWジョップ(右)。試合終盤に投入され、同じく190センチ級のDF二ノ宮慈洋(左)らと相手ゴールを狙うも実らなかった

松本山雅FCは、またも先取点を生かせなかった。序盤に得点するのは公式戦で3試合連続だが、いずれも2点目を奪う前に失点し、勝ちを逃す展開。この日はリーグ戦4連敗中で、勝ち点で並んでいたFC今治に逆転負けし、J3で5度目の対戦で初黒星を喫した。

新しい布陣も終盤も…戦術の徹底できず

5月12日の県選手権決勝・AC長野パルセイロ戦は前半15分に、6日後のリーグ・ギラヴァンツ北九州戦は前半8分にそれぞれ先制。2週間おいた今治戦も前半9分、鮮やかにカウンターを決めた。
自陣で奪ったボールを安藤翼がドリブルでゴール前へ。シュートも狙えたが、パスを選ぶ。「信じて走り込んだ」という村越凱光がワンタッチで決めた。
そばには浅川隼人もいた。「どっちが決めてもいいと思った」と安藤。前線3人の息の合ったシーン。村越は「この2週間で準備してきた攻撃のパターン」と振り返った。
だが、手応えは続かなかった。前半のシュートはこの1本に終わり、逆に失点。後半に勝ち越された。
この試合は新しい布陣で臨んだが、中盤の要のMF山本康裕は「どこにメリットがあるのか、選手が分かりきっていない」と指摘。後半途中で交代した安藤は勝ち越され、逃げ切られる展開をベンチで見ていて「戦い方が統一されていない」。戦術が徹底されていなければ、90分は戦いきれない。
村越は「何が足りないか明確に分かった」と言い、山本康も「改善すべきところはたくさんある」。シーズンも中盤ながら、J2に自動昇格する2位とはまだ勝ち星二つ以下の差。猶予はある。