「明善児童センター」開館から2カ月 安心して過ごすつどいの場

松本市の明善小学校(寿豊丘)敷地内に「明善児童センター」ができて2カ月がたちました。市内で小学校敷地内に児童館や児童センターを設けたのは初めてで、登録する小学生117人(6月)が、保護者が迎えに来るまでの時間を過ごすほか、未就園児とその親の居場所「つどいの広場」として利用されています。

親の居場所としても

★建物
鉄骨造り2階建て延べ352平方メートル。2階が「クラブ室」、1階は「つどいの広場」(平日の午前9時~午後2時)です。
同センターは、寿台児童館の老朽化と内田児童館が手狭になったことに伴い、2施設を統合して明善小に新設しました。

★児童センター
登録児童の入退室時刻を管理するシステムがエントランスにあり、下校した児童が入って来ると職員がその子のカードを操作します(退出時は保護者が操作)。入室記録は保護者へメール通知されるため、施設にいる児童を職員が把握できるよう、児童は別途居場所を示す記録をして2階へ上がります。
部屋はワンフロアで、児童は壁沿いの個人ロッカーに荷物を置いた後、机で宿題をし、終わるとおもちゃで遊んだり本を読んだりします。
下校時間が遅い高学年もそろうとにぎやかになるため、宿題に集中したい児童は職員に声をかけて1階の遊戯室に移動します。ここは静かに過ごしたい子どもたちに開放しており、訪ねた日は5人が宿題をしていました。
その一人、柏原零(れい)さん(11、松原)は「部屋は広いのに空調設備で快適に過ごせるので最高」とにっこり。職員は「敷地内なので学校と連携が取りやすく、児童の安全面でも安心です」。

★つどいの広場
室内にはカーテンで仕切れる授乳室やおむつ替え台があり、赤ちゃん連れのママも安心です。専門支援員は2人常駐。1カ月に3~4回、手遊びや親子体操、季節の行事などさまざまなイベントを催しています。
支援員の菊原美桜(みお)(30)さんも子育て中で、「赤ちゃんと自宅で過ごすママは孤立しがち。子どもを連れて外へ出て大人と会話をすることで、気分転換につなげてほしい」と願い、さまざまな企画を考えています。月に1度開く「あつまれちびっこつどいの広場」では、「キューピーハーフ」の衣装を子どもに着せて撮影する「寝相アート」の時間を設け、好評です。
2歳の長男を遊ばせるため生後1カ月の長女と3人で週に何度も来ているという母親(寿)は、「長男は5カ月から寿台児童館のつどいの広場に通いました。ここに移ってからも、大好きな先生に遊んでもらえて大満足です」と話しました。
センターとつどいの広場は通常、共用スペース以外は行き来しないようにしていますが、夏休みには小学生が主体となって共同行事「夏祭り」を行い、交流する予定です。
明善児童センター・つどいの広場TEL0263・31・5776(共通)