
豊科南穂高の田淵行男記念館は24日まで、「田淵行男賞」の受賞作品展を開いている。山岳・自然分野の新人写真家の発掘などが目的のコンテストで、9年ぶりに募集。組み写真が対象の一般の部で最高賞になった中野陽介さん(38、福島県)の、豪雪地帯を舞台に自然と人間の暮らしに目を向けたモノクロ20点をメインに展示している。
中野さんの作品は「雪と共に生きる~雪国・福島県只見町の自然と人の暮らし」。越後山脈に位置する豪雪地帯で、冬を迎えるために手仕事用のつるを採取したり、大根を雪に埋める準備をしたりする姿を写し、吹雪を受ける古民家や除雪作業をする老婆も捉えた。雪の中のニホンカモシカや、豪雪に耐えるブナの姿もある。
他の入賞作は、タペストリーに印刷して展示。ブナ科の樹木に発生するチョウたちの姿を捉えたもの、地形・地層の面白さを写した作品、北海道の海中に視点を当てたものなどが並ぶ。
関係分では、安曇野市穂高の高橋広平さんのライチョウの写真や、ジュニア賞を受けた子ども3人の作品がある。
訪れた松川村の宮原正仁さん(47)は「どの写真にも『物語』がある」と感心し、熱心に見入っていた。
午前9時~午後5時。入館料は高校生以上300円。17日休館。同館℡0263・72・9964