
木曽町開田高原出身で「てらかん」の名前でイラストや風景画の創作活動をする寺本かんなさん(30、名古屋市)が、初の自作絵本「すんきへの道」を自費出版した。すんきの作り方をかわいらしいイラストと文章で紹介している。
すんきは、赤カブの茎を塩を使わず乳酸発酵させた木曽の冬の伝統食。絵本では、赤カブの収穫から始まり、洗いや刻み、ゆでる、発酵までの流れや、みそ汁に入れる「すんき汁」など食べ方のアレンジ、うま味成分や栄養などをまとめた。
寺本さんの実家、ペンション「上天気」では毎年、母・京子さん(62)がすんきを漬けている。刻む作業などを手伝う寺本さんは、茎を切った赤カブの断面の色と模様が、美しい紅色のバラのように見えることから「この美しさをいつか描きたい」と思っていたという。
伝統食であることに加え、無塩で乳酸菌が豊富な発酵食品として注目されている一方で、寺本さんが住んでいる名古屋を含め、木曽郡以外ではまだまだ知られていない。より多くの人に広めたいと、今年の2月から自身のインスタグラムで漬ける工程を一つずつ発信。これをまとめて絵本にし、今月発行した。
登場人物は京子さんや父・勝司さん(63)ら家族。すんきを知らない人でも分かりやすいように、手順などを丁寧に説明。色鉛筆で描きながら、赤カブやすんきの色、収穫した畑や風景の美しさを再認識できたことが、楽しかったという。「すんきを知らない人だけでなく、地元の皆さんにも見てほしい」と寺本さん。
A5判22ページ。200冊作り、1冊700円。木曽町日義の書店「ブックガーデンYAMAJI」、開田高原観光案内所で販売する他、12月初旬からは開田高原振興公社そば製粉製麺工場の売店と販売サイトで扱う。問い合わせは、寺本さんへメール(kan1012.jotenki@gmail.com)で。