
春めいた陽気の日が増え、家庭菜園の準備を始める季節になった。各種野菜苗を生産する松川村の隈本杜雪さん(31)、なのかさん(31)夫婦にとっては、今が農繁期。エンドウ、キャベツやレタス、ブロッコリーなどの葉菜類は、3月末から出荷が始まる。
杜雪さんは2021年3月、村地域おこし協力隊に着任。3年間の任期終了後に村のベテラン農家、堀島茂さん、あや子さん夫婦から生産を引き継ぎ、3期目になる。4歳の長女と1歳の長男を育てながら、堀島さんのアドバイスと、同世代のアルバイトや障がい者の力も借りて生産に励む。
種まきは2月中旬にスタート。ある程度育った苗をポットに移したり、ビニールハウス内の温度管理に気を配ったり。接ぎ木苗も含め、約130品種7万5千ポットを、JAや大北地域の農産物直売所に出荷予定という。
高齢生産者の需要が多く、育てる品種は先代と大きく変えてないが、若い世代や新たな趣向を意識した物も取り入れる。例えば新食感で味の濃いミニトマト、しっとりほくほくで甘みとこくのあるカボチャ、カリフラワーの一種のロマネスコなど。冷涼な気候でも色付きしやすいミニサイズのパプリカといった、地域で人気の高い苗にも力を入れる。
買う時の選び方を尋ねると、「節間が狭く、茎が引き締まりがっちりしたものが活着の良い苗」と杜雪さん。「野菜を育てるのが生活の一部という人が多い地域。皆さんの暮らしを支えていると思うとやりがいがあり、自分が感じる農業の価値を若い世代にも伝えていけたら」と意欲を語る。
出荷のピークは5月で、6月上旬まで続く。出荷や生育の様子などは、「くまもとのうえん」のインスタグラムから。