2020.11.19 日本地域情報コンテンツ大賞・タブロイド部門で2年連続優秀賞

[創商見聞] No.25清水 栄来 (bloom 代表)

女性の悩みに寄り添った活動を

―自身の身体の不調をきっかけに整体の道へ
 
以前、体調不良を抱えていた時期があり、自分の身体のことをもっと知らなければと、整体スクールへ入学しました。整体療法士の資格を取得後、さらに別のスクールで解剖学などについて学び、実践を積むため幾つかのボディーケアサロンに勤務しました。創業を考えたのは、自分の思い描く整体サロンを作りたいと思ったからです。お客様と接する中で、特に女性はホルモンバランスの変化や不定愁訴など特有の悩みがあることがわかり、整体だけでなく健全なライフスタイルを支援するお店を開きたいと思うようになりました。組織の中の一施術者では実現は難しいと思い、自分でやるしかないとオープンに向けて動き始めました。
創業を決めてからはまず塩尻商工会議所に行きました。担当者から創業を具体化していく指導を受け、創業計画書の作成支援をしてもらいました。目的の不明確さや設備資金・運転資金の調達など、見通しの甘さも指摘され、冷静に計画を立てることができました。その後毎日のようにテナント探しをし、利便性のよい駅前に決め、創業しました。
―創業後に苦労した点は
 得意な分野と苦手な分野があることに気付きました。施術者として技術を磨きたいと思う半面、集客のための営業活動などは苦手でした。でもサロンを継続させるために営業活動は必要です。悩んでいたところに塩尻商工会議所主催の集客セミナーを知り、参加しました。中小企業診断士の方のセミナーでしたが、宣伝やマーケティングの仕方を丁寧に教えてくれ、当時経営者としての自覚が足りなかった自分の意識をがらりと変えてくれました。それまでしてこなかった宣伝活動を行い、チラシやPR紙を配り歩いたり、新聞に広告を載せたり、ブログや出張セミナーを開いたりもしました。今でも当時のセミナーのテキストを見返して、今やるべきことはなんだろうと、考えるきっかけをもらっています。
―お店の経営理念は
 お客様一人一人に寄り添って、身体と心を健やかにしたいと思っています。このお店の特徴の一つですが、お客様との会話を多くするように心がけています。女性は人間関係の悩みなどから身体に不調が出ることがありますが、話をするだけでも気が楽になります。身体のケアはもちろんのこと、心のケアのお手伝いもしていきたいと思っています。
―今後の取り組みについて
4月から塩尻商工会議所の小規模企業振興委員になりました。地域の代表として、事業主の方たちから困り事を聞いたり、情報交換をしたりして、商工会議所に伝える役割です。逆に市や商工会議所の施策を事業主に伝えたりもしていきます。最初は自分に務まるのかと辞退も考えましたが、私は一人でサロンを経営しているので、いろいろな方と出会えるように商工会議所の方が推薦してくださったのだと思います。今後は横のつながりを大切に、地域の商工業振興のために力を注いでいきたいです。
お店ではお客様の心身の不調の背景に、職場でのパワハラやセクハラ、長時間労働、育児、介護などの問題があることがわかりました。一人で抱え込んでいる方が多くいるので、将来的には女性の皆さんが安心した生活を送れるよう、さまざまな団体と連携して総合的な支援ができればと考えています。心と身体がつながっているように、個人と社会も切っても切り離せません。一人でも多くの方が心身が健康で、暮らしやすい生活が送れるように貢献していきたいと思います。

【しみず・えいこ】 整体サロン bloom代表。松本市出身。2つの整体スクールで技術を学び、卒業後はボディーケアの店で経験を積む。2015年に独立し、塩尻駅前で女性向け整体サロンを創業。整体、美容整体、骨盤調整などの施術を提供する。4月から塩尻商工会議所小規模企業振興委員、女性会会員。