【野遊びのススメ】#44 城下町の“映え”スポットを巡る「マラニック」

会話楽しみ新しい発見

マラソンとピクニックを合わせた造語「マラニック」。観光名所や自然風景、史跡などをそれぞれのペースで走ったり、歩いたりしながら巡るスポーツだ。途中で寄り道や軽食などをしても楽しい。職場の仲間と3人で松本市街地を巡った。

寄り道や軽食締めは銭湯へ

それぞれマラソンやトレイルランニングなどの経験者だが、マラニックは全員が初めて。観光客向けの街歩きマップを参考にコースをイメージ。テーマを「城下町の“映え”スポットを巡る」にし、信毎メディアガーデン(中央2)を発着点に、あがたの森公園(県3)を通って松本城を目指すルートに決めた。わくわくしてくる。
当日(5日)は快晴。出発する午後1時の気温は3度ほど。少し肌寒いが、色鮮やかな松本手まりのマンホールを囲んでシューズ円陣をして気合を注入。走り出すとすぐに温かくなった。
駅前大通りからあがたの森公園を通り、池の鳥を眺めながら薄川沿い=写真=へ。北アルプスを臨みながら冬の空気を吸い込み、開放感に浸る。
源池小学校辺りに来ると喉が渇き始めた。少し先の槻井泉(つきいずみ)神社(清水1)の湧水で喉を潤す。コース沿いには源智の井戸(中央3)、女鳥羽の泉(大手5)など湧き水が10カ所も。ランナーにはありがたい。
開始して約40分。「何だか普通のランニングになっていませんか?」と仲間の声。先頭を走る記者は、つい普段のペースに(汗)。
食べることも楽しみにしてきたマラニック!パンと食事の店「角松屋」(同4)に寄り、焼きたてパンを食べて一休みする。近くの和菓子店で、お土産に花びら餅も買った。
その先は二つの国宝、松本城と旧開智学校校舎へ。それぞれの建物が青空に際立ち、写真映えも最高だ。四柱神社で参拝し、縄手通りでたいやきとコーヒーを味わった。
のんびり中町通りを歩いて信毎メディアガーデンに到着。約10キロを2時間半ほどで巡り、映えスポットの多さを実感した。締めは銭湯「菊の湯」(中央3)へ。湯船に漬かると思わず「あー」。疲れが癒やされる。
会話をしながら楽しく走れ、今まで気付かなかった店や路地なども発見できるマラニックは新鮮で面白かった。「次は桜巡り?ワイナリー巡りは?」と盛り上がった3人。一緒に楽しみませんか。

【マラニック】特別なルールはない。1人でもいいが複数人でテーマを決めて巡っても楽しい。持ち物はスマートフォン、小銭や電子マネー、タオルなどをウエストポーチやリュックなどに入れて。店に入るときに備えてマスクも忘れずに。市街地では歩道が広い場所を選ぶと安全。