【眺めてみれば】#33 北栗簡易郵便局(松本市)

昭和レトロな外観と景観の美

瓦屋根にモルタル造りの建物、古めかしい看板の文字が目を引く。北側は田畑が広がり、西には長野道と北アルプスの山並みが。のどかな田園風景に昭和レトロな雰囲気が何ともいい。
現局長の鎌倉太一郎さん(76、両島)の伯父(初代局長)が1974(昭和49)年に建てた。間口が狭く奥に細長い設計は、「土地の関係でこうなったんでしょうね」。床面積は約30平方メートルと手狭だが、事務室の奥には休憩室や炊事場もある。
「地域に密着した郵便局。できるだけコミュニケーションを重視している」と鎌倉さん。「銀行は敷居が高い」というお年寄りも普段着で来て、たわいないおしゃべりを楽しんでいくという。
外観と景観の美しさに引かれ、写真撮影をしていく人も多いとか。この時季、入道雲がわき立つ青空や青い水田とのコントラストが鮮やかだ。