【ガンズリポート】マッチレビュー 31節・15日山雅1-0長野 20歳の一撃 宿敵破る

均衡を破ったのは信州ダービー初体験の20歳の一撃だった。今夏に松本山雅FCに加入したFW野澤零温(れおん)。「プライドを結果につなげたい」と、ダービーの重みを自覚して臨んだ一戦で大仕事を成し遂げ、「忘れられない試合になった」と喜んだ。

“初”信州ダービーで結果成長し上を目指す

8月にFC東京から期限付き移籍で山雅へ。9月3日のFC大阪戦で初ゴールを決めたが勢いが続かず、前々節で先発から外れた。前節は復帰したが、前半で交代した。
長野戦を前に髪を金から銀色に染め直した。「大事な一戦だったし、流れを変えようと思った」。結果は大吉。「髪の色のおかげじゃないだろうけど」と満面の笑みを見せた。
自ら「笑顔のストライカー」とキャッチフレーズを付けた。肝心なのはストライカーの部分。特長のスピードを生かして右サイドの守りに貢献しつつ、得点に絡む数字にこだわる。「アシストやゴールで山雅を助けるために来た」。面目躍如の長野戦だった。
背番号は18を選んだ。FC東京で柱の選手が背負う番号で、自身もユース時代に付けていた。「責任を引き受けることで強くなる」と自らを奮い立たせている。
言葉だけなら、J1で数試合のプレー経験がある威勢のいい若手|で終わるが、練習への真摯(しんし)な姿勢が今後の充実を期待させる。霜田正浩監督から「ボールを受ける技術の絶対値が足りない」とも指摘され、居残り練習で磨いている。
「ストライカーとして成長して山雅を助けたい。自分も上(のカテゴリー)に行く」と残り試合に懸ける。