【ガンズリポート】犬猫の保護活動紹介

5月3日地域課題の取り組み後押し

松本山雅FCは5月3日のヴァンラーレ八戸戦で、犬や猫の保護活動について知ってもらうブースを、サンプロアルウィン近くで設ける。クラブの地域貢献活動として、多くの集客が見込まれる試合を利用し、保護犬・保護猫の認知を広めるのが狙いだ。
きっかけは、試合運営に長年関わる会社「イベントナガノ」(松本市元町3)代表の芝弘一さん(52)の発案だった。昨年、自ら保護活動をするようになり、情報サイト「ネコイヌナガノ」を立ち上げた。保護活動をもっと知ってもらいたいと思い付いたのが、「どのイベントより集客力がある」と実感する山雅の試合だった。「協力してほしい」とクラブに提案した。
「地域課題に取り組む人たちの力になりたかった」と、山雅事業推進部の渡邉はるかさん。活動団体と話し合う場を持ち、飼い主が身勝手だったり飼い方が分からなかったりするために保護犬・猫になる実態や、団体の運営状況やスタッフの心情を伝える意義を感じた。
山雅は例年、ホーム試合のイベントとしてミニ動物園を開催している。今年も八戸戦で行うことになり、同時に保護活動を紹介することにした。芝さんが県内各地の団体に参加を打診したところ、7団体が応じた。当日はそれぞれがブースを設ける予定だ。
保護犬などのシェルターを運営する「ゆめまるHAPPY隊」(同市波田)はパネル展示のほか、譲渡相談会も催す。スタッフの国本智子さんは「保護活動を知らない人の心に1ミリでも刺されば。『かわいそう』ではなく『かわいい』と思ってもらいたい」と話す。
芝さんは「どんなきっかけで認知や支援の輪が広がるか分からない。今回を機に団体と山雅のファン・サポーター、そして活動に関心があるファン・サポーター同士の接点ができれば」と話す。

GWに子ども向け催し

保護活動の紹介ブースは、同時に催す「ミニ動物園」に関連して設ける。ゴールデンウイーク(GW)のホーム試合では、子ども向けイベントとして他に専門業務用の“働く車”を集める。動物や仕事について、楽しんで学ぶ機会になればという。
4月28日・カターレ富山戦の「乗り物大・大・大集合!」では、パトカーや消防はしご車、高所作業車などが展示される。警官ら実際に使っている人が案内役を務め、乗車体験もできる。
5月3日のミニ動物園は「アニマル大・大・大集合!」と銘打ち、ポニーやヒツジ、アヒルなど14種類の動物が集まる。生き物と触れ合い、愛着を育む機会にしてもらう。
企画した渡邉さんは「子どもたちに経験の幅を広げてもらいたい。地域で子どもを育てるということにもつながれば」と話す。