【ガンズリポート】マッチレビュー 28節・24日山雅0-0岐阜

大混戦 得点力復活を

松本山雅FCは6試合ぶりの無得点で、勝ち点で並ぶFC岐阜と引き分けた。リーグ上位は大混戦が続き、J2昇格圏の2位から勝ち点6までの間に、山雅を含む9チームがひしめく。頭一つ抜け出すために、山雅は持ち前の得点力の復活が必須だ。

味方を使うプレー 「もっと積極的に」

序盤の決定機を逃すと攻撃は徐々にトーンダウンし、後半はシュート2本に終わった。霜田正浩監督は「自信の裏返し。できると思いすぎて、謙虚さが足りなかった」と振り返った。
この2日前に語った言葉と符合する。「今は何をやれば勝てるか分かっている。緩くやると、しっぺ返しを食らうというのが、ちょっと前はあった」。幸い負けなかったが、望む勝ち点3は逃した。
監督が挙げた反省点の一つは、シンプルに味方を使うプレー。手間をかけすぎたパスでは、相手を脅かせない。MF安永玲央は「(相手に)誘導された場所に蹴っていた」。そうなると、パスを受けても「前を向くと(FW小松)蓮君しかいなかった」とMF菊井悠介。ボールは中盤で停滞した。
サイドからもクロスが上がらなかった。小松は「中にいる身としては、思い切って上げてもいいと思った」と、珍しく仲間の消極性を指摘すると同時に、「僕が点を取らないと難しくなる」とも。ここまでリーグトップの15得点だが、最近5試合はネットを揺らせていない。チームの総得点も、前節からリーグ最多ではなくなった。
「僕らがこれだけたくさん点を取ってきた仕組みの精度を、もっと上げる」と霜田監督。勝つ方法を実行できるかは、自分たち次第だ。