全盲の美術鑑賞者─映画上映会

松本市の映像製作会社アルプスピクチャーズ(清水1)社長で映画監督の三好大輔さん(51)は、「全盲の美術鑑賞者」を自称する男性に焦点を当てたドキュメンタリー映画「目の見えない白鳥さん、アートを見にいく」を製作した。1月7日、まつもと市民芸術館(深志3)で上映会を開く。
「目の見えない白鳥さん─」は、三好さんが約2年前に製作した中編映画「白い鳥」の劇場版で、上映時間を50分から107分に拡大した。
主人公は、「全盲の美術鑑賞者」を自称する水戸市の白鳥建二さん(54)。恋人とのデートがきっかけで、美術館を訪れた白鳥さんは「全盲でもアートを『見る』ことができるかもしれない」と気付き、いつしか「自由な会話によるアート鑑賞」という独自の鑑賞法を編み出した。
映画では、白鳥さんのアートを巡る旅や日常を追いながら、アートの力とは何か?見える人と見えない人が一緒に見る先には何があるのか?などの問いかけに迫る。
「白い鳥」を公開した2021年2月から劇場版に取りかかり、音声ガイド版と日本語字幕版を製作した。
三好さんは「健常者の世界の中で、自由に楽しそうに生きる白鳥さんの、人間そのものを見てほしい」と話す。
午後3時(音声ガイド版)、7時(日本語字幕版)の2回。4時50分から、三好さんと松本市議会議員の菊地徹さんのトークショーも行う。前売り1500円。高校生以下無料(当日のみ)。問い合わせは三好さんTEL080・5504・1905