地域住民が田植え 梓川・横沢地区の30人

松本市梓川倭の横沢地区にある3アールの水田で19日、小学生を含む地元住民約30人がもち米の苗を手植えした。秋には皆で稲刈りをし、収穫した米は正月の餅つき大会に使うほか、地元保育園にも贈る予定という。
子どもたちははだしで田んぼに入り、あらかじめ付けられた筋に沿って苗を植えながら前進。最初は「足が出なくなっちゃった」などと苦戦していたが徐々にこつをつかみ、終盤には慣れた手つきで植え進んだ。
梓川小学校5年の百瀬崚真さん(11)は「少し列が曲がってしまったけど、うまく植えられた」。弟で同小3年の颯人さん(8)は「泥の感触が気持ちよかった。お餅が大好き」と話し、秋の収穫を心待ちにしていた。
一連の体験は、地域活性化や環境整備、宅地開発で増えた新しい住民を含めた交流などを目的に地区の農家らで構成する「横沢わくわくスペースシップ」と、横沢農家組合生産振興部会が、地区の組織などと協力して取り組んでいる。「横沢わくわく─」の三澤英雄代表(83)は「体験を通じて子どもたちが地域に愛着を持ち、将来は率先して地元で活躍してほしい」と話した。